2022.09.22
昨年度、2021年度に、大学入試制度が刷新されました。今年受験される生徒さんたちは、入試改革後、2度目の受験生、ということになります。
「センターがなくなって共通テストになった」等、名称の変更はご存知のことと思われます。それと共に、「AO入試」「推薦入試」も、名称、中身の変更がありました。
推薦入試は「学校型推薦」に。AO入試は「総合型選抜」に変わっています。
高校生の生徒さんや保護者の方の中には、もしかしたらこの違いがあいまいになっている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ただ、年々、上記の「学校型推薦」や「総合型選抜」を用いて受験を行う生徒は増えていて、私立大学では既に一般選抜を使う生徒は50%以下となっています。今回は、おおまかに「学校型推薦」「総合型選抜」について書きたいと思います。
「学校型推薦」の特徴は、推薦基準(大学による)を満たした生徒に、"出身高校が"推薦書を与えて受験を行うことです。「総合型選抜(旧AO入試)」の場合は"入学志願者が"自分で自らを推薦するやり方です。当然、自分しか推薦者がいないのと、出身学校が責任を持ってお墨付きをくれるのとでは、状況は大きく違います。まず、この違いを理解して頂ければと思います。
そして、「学校推薦型選抜」の中でも、「公募推薦」と「指定校推薦」2種類があります。2つの何がいちばん違うのかといえば、ずばり「合格率」です。「指定校推薦」は「大学に指定された高校の生徒」だけが対象であり、人数に枠がある代わりに、ほぼ合格が約束された推薦です。公募推薦は、条件を満たすことで学校のお墨付きをもらえることはもらえますが、合格を約束された――というほど、合格率は高くありません。
「推薦はとれるから」と言っている生徒の場合、多くの保護者、講師たちは「指定校推薦」をもらえる基準を満たしているのだ。と考えがちですが、生徒の中では推薦=「公募推薦」のことだった。というケースがちらほら聞かれます。志望校合格率においてこの齟齬は、大きな違いです。
志望校合格を決めるのはもちろん、生徒の努力なのですが、こういった入試の仕組みを把握して、合格の可能性を高めることができます。高校生のみなさん、高校生の保護者のみなさんには、頭に入れておいてほしい情報です。