2021.11.22
自然現象の謎を推論・仮説を立てて実験で実証していく学問です。新たな科学的な発見の多くは理学の研究によって成されるもので、ノーベル賞を目指す研究者が日夜、新たな発見や証明に力を注いでいます。日本では従来、理学よりも工学に重きが置かれていましたが、科学技術立国の考えの高まりとともに、理系の花形としての地位を高めています。
【数学系】
数や空間構造の追究をする「純粋数学」と、プログラミングなどシステム開発などを行う「応用数学」に大別されます。確率論や統計学は金融、気象学、医療などとも関連が深くなっています。
【物理系】
力学、電磁気学、波動学などの「古典物理学」と、素粒子物理学(物質のもとの姿を探る)、宇宙物理学、物性物理学(物質の性質を明らかにし、超電導などの研究をする)などの「現代物理学」に大別されます。
【化学系】
物質を分子レベルで探究する学問で、分子の構造や性質、化学反応の仕組みを物理学的手法を用いて研究する「物理化学(理論化学)」、生命体の基本物質である有機化合物の性質を研究をする「有機化学」、金属などの構造や性質を研究する「無機化学」、生物の構成物質や体内での化学反応を研究し生命現象を明らかにする「生化学」に大別される。新素材の開発はもちろん、生化学など医学の発展とも関連する学問。
【生物系】
遺伝子、進化学などのミクロの世界から、自然環境、生態系といったマクロの世界まで、地球上の生き物を対象にその仕組みを研究する学問。近年は遺伝子研究が活発で、医学の研究との関連が深まっています。
【地学系】
地震や火山や地球の仕組みを学ぶ地質学、気象学の他、温暖化や酸性雨などの環境問題、更には宇宙について学ぶなど、地球とその周辺環境について幅広く学ぶことのできる学問です。地理学との関連も深い学問です。
単独での学問ではない
上記の内容にもある通り、それぞれの学問は相互に密接に関わります。新素材の開発などでは物理学と化学、食物や薬などに関わる研究では化学と生物学が、宇宙関連の研究では物理学と地学が関連するなど、大学入学後は数学を基礎学問としながら理科系学問を幅広く身につける必要があるということです。
理学部の研究は、理系学部の基礎学問である
自然現象や物質の性質を研究する理学部の研究は、工学や農学など、理系の他学部の基礎学問といえます。