城南コベッツ綾瀬中央教室

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2022.06.23

2022年の神奈川県の公立高校入試の解説をご紹介します。(英語・数学・理科の予定です)

まずは英語です。長文等の全訳は掲載できませんのでご了承ください。
また、リスニングは本記事掲載時点で音声が入手出来ておりませんので省略いたします。

■問2
語彙の問題です。例年はあてはまる単語を書く問題でしたが、今年から選択問題になったことで易しくなりました。3問の出題は変わりませんでした。

(ア)正答:4 respect「尊敬する、尊重する」
 空所の前にJapanese cultureについて記載があり、空所の後のitが文脈上、このJapanese cultureであることに気が付けると、残りの選択肢では意味が通らないことに気が付けます。仮にrespectの意味を忘れてしまっていても、他の選択肢が比較的易しめの選択肢なので、消去法でこたることもできるでしょう。

(イ)正答:2 experiences「経験」
 こちらも他の選択肢に比べて、この選択肢だけやや語彙レベルが高いです。他の選択肢はdoors,schools,seasonsとなっており、文の流れに合わないことには気づきやすいと思います。直前の動詞がhaveになっていますので、doorsはすぐに不正解の選択肢と気づきたいところです。この単語の意味が分かっていれば、一つ前からの会話の流れで、剣道の練習、着物を着る、俳句を書く、などに触れていますので、experienceを入れるのが正解ということになります。

(ウ)正答:1 different「異なった」
 空所の後ろはcultureですが、そこだけ見るとどの選択肢も入れることができます。ですが、ここまでの流れでは、異なった文化を学ぶ、とすると会話全体の流れにはまりますので、正解はdifferentということになります。他の選択肢にnecessaryがありますが、この単語も重要な単語ですので、しっかり覚えておきたいところです。necessaryは「必要な」です。


■問3
文法の問題で、適語選択になります。

(ア)正答:2 is
神奈川県では頻出問題となっているものの一つで、主語が長くなっているものに対応する動詞を選ぶ問題です。今回の問題ではOne of the ~の部分が主語になっているため、oneに対応するbe動詞を選ぶ問題でした。選択肢のうち、単数の主語に対する動詞が、amとisになっていますので、isが正解です。この問題では意味を取る必要がなく、文法のみで正解できる問題になっています。中には意味を取ろうとして時間がかかってしまうケースがありますが、こうした文法の解き方をすると短い時間で解くことができる、ということを覚えておくとよいと思います。

(イ)正答:4 the best
この文章は読んだときに、流れでこういうような言葉が入りそうと思えたかが即答できるかどうかを分けると思います。とはいえ、選択肢があることで迷ってしまい不正解になるということもありますので、当てはめて意味が通るかを確認することは大切です。
4を入れることで、一番好きなのはどれか、という意味になるのでこれが正解です。

(ウ)正答:3 were built
関係代名詞(や分詞を使った後置修飾)の文も神奈川県の入試では頻出問題です。この問題では先行詞schoolを意識して選択肢を選ばなければいけません。正解の選択肢を入れることで、1980年に建てられた学校とすることができます。なお、意味を考えず文法だけで見ると4を入れることはできません。残りの選択肢を意味で判別する必要がある問題でした。なお、2の選択肢は空所の前のwhichがなければ意味が同じになる文となります。関係代名詞を使った文と分詞の後置修飾の文との違いをしっかり理解しておくことが大切です。

(エ)正答:4 since
新しく出題範囲となった現在完了進行形からの問題です。現在完了進行形は動作の継続を表しますので、この問題では「ずっと本を読んでいる」となります。これに相性のいいのは「~間」のforと「~から」のsinceです。空所の後は「10時」というある時の一点を表していますので、sinceをいれて「10時から」とすると意味が通ることになります。


■問4
並べ替え問題です。多くの受験生が苦労する問題です。ここの問題の難しい点は、不要な単語があるということです。意味と文法と両方の側面から考えて文を書けるようになることが大切です。会話文の中で文を作るので、あげられている単語から日本語を想像できると文が作りやすくなります。

ここで一つ問題となるのは、番号だけで処理するのか、文をきちんと書いたほうがよいのかという点です。神奈川県の並べ替え問題は単語に番号がついており、3番目と5番目に来る語を答えますが、このため、番号だけで並べ替えて解くこともできるわけです。個人的な考えでは、後者をお勧めします。入試では確実に点を取ることが求められます。このため、きちんと文章化して作った文章を読むことでより正解・不正解を判断しやすくなります。迷ったときにも実際に文を書いていみることで気づくこともありますので、文を書いて答えるのをおすすめします。

(ア)正答:4,3  (English is) spoken by many people as( their ~)
この問題の難しい点はasの用法になると思います。asときくと中学生の場合as ~asを浮かべる人が多いと思いますが、この文の中にはasが一つしかないうえ、空所の前後にももう一つのasがありません。この段階でasに「~として」という用法を思い浮かべられれば。空所後の彼らの「第1言語として」というように、一番最後にasを置くことができると思いますが、やや難しい知識になるでしょう。
一方で空所の前がEnglish isとなっており、選択の中に、by、spokenがあることから、受動態を想像しやすいと思いますので、ここで、spoken by many peopleまでは作りやすいと思います。残りの選択肢usesとasの使い方をどうするかと考えることになりますが、usesは動詞の3単元の形ですので、使う場所がないことに気が付けるとasの「~として」という用法を知らなくても何とか置くことができるのではないでしょうか。

(イ)正答:6,2  (What)did you want to be
今回の並べ替え問題4題の中では一番正答率の高い問題でした。選択肢のなかに be to wantがあり、次の会話にdoctorとあるところから、「何になりたい」という意味を想像できると、事前とwant to beが作れると思います。あとはwhatに続くように疑問文を作ることで正答の文が作れるでしょう。

(ウ)正答:3,1   (I can't)decide which one I should (buy)
この問題は正答率22.0%という数字にも表れているように、難しい問題だったと思います。選択肢を見るとshould、I、to、whichなどがあるため、「どちらを買うべきか」という意味を浮かべられるかが第1のポイントです。次に、「~すべき」というとwhich to buyという形も考えられますが、これは語数が足りなくなるためにできないことを確かめる必要があります。最後にoneの置き場所です。oneにはいろいろな使い方がありますが、これは前の文にあるcomputerをいいかえたもので、結局ここでは「どのコンピュータを買うべきか」というようにする必要があります。この点をかんがえて、which oneとすることができればよいことになります。
このwhich+名詞やwhat+名詞などの形は受験生が間違えやすいものになるので覚えておきたいところです。

(エ)正答:3,6  (I)wish I were better at (playing~)
今年から出題範囲となった仮定法からの出題です。選択肢を見るとwish、were、I、couldと並んでいるため、I wish I could またはI wish I wereを浮かべるとよいでしょう。ここで問題がbetterの使い方です。当然betterはgoodの比較級なのですが、これがcouldとwereの使い分けに影響すると考えるのは中学生には難しい点かと思います。It is goodという言い方を考えれば当然wereでないといけないのはわかると思いますが、betterが形容詞という考え方をできるようになれると、自然と選択できます。
またもう一つ問題なのはatです。atの行き場所でこまってwere atなどというような語順にしてしまうケースもあるかとは思いますが、このatはもともとbe good at「~が得意」という連語から来ているものなので、文末に置くことで「ピアノがもっと得意だったらなあ」という意味を作ることになります。be good atは知っていてもbe better atというようにするということは非常に難しい点かと思います。
なお、並べ替えの直後がplayingなので、この直前にatが来る可能性を考えられると、be better atがわからなくても正解できるとは思います。
この問題の正答率は25.5%でしたので、正答率20%台の並べ替え問題が2問出題された形です。今年は並べ替え問題が難しくなったといえると思います。


■問5
英作文の問題です。絵と文章を見ながら、会話の流れに合うように文章を書く問題です。
記述問題なので、原則ここの設問が一番正答率が低くなります。今年の正答率は13.3%でした。
今年の英語は、これまで記述問題だったものがほとんど選択問題にかわりましたが、ここだけは記述形式のままでした。

まずここでの正答は
How long did it take to
となります。

基本的にここの問題は疑問文が出題されますので、一番注目してみるべきところはその後の返答になります。
今回はTwo hours.とありますので、「どのくらいかかるか」という疑問文を作ることがわかります。そこからHow longというように書くことはできるでしょうか。次に、「かかる」という表現ですが、時間がかかるの「かかる」はtakeを使います。また、この時の主語ですが、時間を表すitを使えるかが重要ポイントです。あとは文が過去になっていますので、それを踏まえて、How long did it takeまで書けます。
最後に、空所の後のget thereにつながるようにするという指示がありますが、このgetは動詞ですので、これをつなぐものが必要です。andなどでつなぐという考えが浮かぶかもしれませんが、ここでは、「そこへ着くために(つくのに)どのくらい時間がかかるか」というようにすると意味が通りますので、ここでは不定詞のtoが必要ということになります。


こうした英作文を正解できるようにするためには、普段から和文英訳をしていく必要があります。おそらく解答を見れば文自体は難しく感じないと思われる文章ですので、極端に難しい英作文を行う必要はありません。各単元の基本的な文章を英語で書けるようにしていけば、ここの問題は攻略できます。



■問6
長文読解です。今年も出題形式はこれまでと同様でした。長文問題は一見難しく見えますが、文法が細かくわからなくても解くことができるため、英語が苦手な人はかえって長文問題の練習をすると点を取れることがあります。

(ア)正答:3
空所が3か所あり、それぞれにあてはまる文を選ぶ問題です。空所補充ですので、指示語や前後関係に注目して解くことになります。
空所が3か所で選択肢も3か所ですので、わかりやすいところから解くのがよいと思います。

空所1:空所のある段落は観光客がごみを残していってしまう、それを店主やボランティアの人たちが拾っている、という文脈ですので、B「道をきれいにするのは難しい」が正解です。
空所2:空所の前に「人々が飲み物を飲んだ後」とあり、空所の少し後に、「私たちは"その"からのペットボトルを受け取っている。だから彼らはごみを持ち歩かなくてよい」とあります。この"その"にあたるのが選択肢Aのa PET bottle or can にあたると考えてAをあてはめます。
空所3:空所1と2が確定していれば、おのずとCが正解です。文脈的にはC「"その"店はたくさんのごみを受け取っている」の"その"が空所の前のcake shopにあたることをみつけて、Cをあてはめることになります。

(イ)正答:2
こちらも空所補充です。ある1か所にあてはまる文を4択で選びます。
基本的には選択肢の意味を正しく取れるかがカギとなります。

今回の問題は比較的選びやすい問題です。空所のあとに「問題は解決される」とあります。
選択肢2に「答えが見つかる」とありますので、これが正解です。
他の選択肢は1「1つ解決しても別の問題がでる」、3「ごみは増える」4「前よりもボランティアが働く必要がある」というのが趣旨です。すべてをきれいに訳さなくても、国語の問題のように、順接か逆説か、のような考え方でも解ける問題でした。


(ウ)正答:8
6択のなかから、文の内容に合う2つを選ぶ問題です。正答率が30.8%となっており、非常に難しい問題となっています。

なお、神奈川県ではこのウの形式の正誤問題が基本的には出題されますので、長文を解く時間を短縮するという点では、問題の文章を読むより先に、この問題の選択肢に目を通しておき、ポイントをつかみながら読むと、本文を見返す時間が短くなりますので、効果的です。

■問7
問6や問8より短い文章ですが、表や図を見ながら解く問題で、情報処理力を問われます。計算を必要とする問題が出題されることもあり、今年はアが算数の計算を問われる問題でした。

(ア)正答:2
文化祭で着るTシャツを選ぶ問題です。文章を上から読んでいきながら表と比べていく問題で、情報を読み落とさなければ選びやすい問題ではあります。
問題文に書いてある順に処理をしていくと
・絵が描いてあるシャツは選ばない。→Aが削除
・値段が一番安いもの → Cが候補
・割引があるので値段が変わる → Bが一番安い。
となります。
最後の割引の計算は自分で計算しなければならず、細かいところまで問題文を読むことができるかが大切な問題でした。
なお、40枚以上だと割引がかかること、10枚以上だと送料がかからないことは表の下にのっています。こうした問題では、「注意書き」に問題の手がかりが書いてあることもあるのでその点にも意識して問題を解きましょう。

(イ)正答:2
文章とカレンダーを見比べながら、音楽祭に行く日を選ぶ問題です。この問題も問題文の上から候補があげられており、少しずつ他の選択肢が出てきますので、じっくりよめば選択肢を絞れるでしょう。
以下のように候補日があげられていました。
・カナは7月23日か8月10日がよい → メアリーが両方とも不可。
・メアリーは8月1日か8月3日がよい → カナは1日はテニスレッスン、3日はお出かけ。
・カナのテニスレッスンの予定が翌日にずらせる → 8月1日で確定


アの問題は計算が絡むことで正解率が34.2%と低くなりましたが、イの問題は52.6%となっていました。


■問8
対話の長文問題です。出題形式は例年通りでした。

(ア)正答:2
文章中の情報を使って表を選ぶ問題です。今回はグラフの数値について文章中で解説していますので、下線部の直後からしっかりと読み進めていくことで正解を選べます。
グラフ1ですが、これは下線部1の直後6行を見るとBであることが読み取れます。文章中にも50%、30%と数値化されているので見つけやすいと思いきや、グラフ2については40%、30%という数値だけで解くと間違えたグラフを選んでしまいます。
グラフ2についての40%という説明は「男の子の約40%が3時間以上が画面(テレビやスマホ)を見ている」というものですが、正解のグラフZでは15.4%、23.5%という表記になっており、数値だけで解くとYを選んでしまいますので、気を付けましょう。Zのグラフ15.4%は5時間以上、23.5%は3時間以上5時間未満で合わせて約40%となっていますので、これが正解です。

前年の同様の形式の問題の正解率が57.5%に対して、今年は42.2%となっていますので、ここで引っかかってしまった人は少なくないように思います。

(イ)正答:4
問6のイ同様、文章の空所補充問題です。
オンラインでダンスのイベントを~、という文脈です。途中、選択肢にあるようなオリジナルダンス、体育館、ビデオ、というようなことは書いてありますが、文章の流れを意識することで4を選びましょう。

(ウ)正答:5
こちらも問6のウ同様、文章の内容にあるものを2つ選ぶ問題です。
問6も同様ですが、神奈川県のこの内容一致選択は、正解の2つの組み合わせの候補を選ぶ問題で、選択肢はaとb、bとdのようになっていますので、たとえば、a~fのなかで自分が正解だと思った2つが選択肢にない場合があります。
これを利用すれば、確実に正解と思うものが一つ見つかれば、他の選択肢はいくつか消せることになります。
たとえば、aが確実に正解だと自信を持てたとします。この場合aを含む選択肢をみて、aとb、aとdしかなければ、あとはbとdだけしっかり確認すればよいことになります。選択問題になっていることをいかすのも、時間を短縮する秘訣となります。

2022.06.09

当教室は今年で3年目となっており、これまで中3生を2回送り出しています。
この中で、中3の2学期内申判明時点で6ヶ月以上ご通塾いただいていた方の内申の上下をまとめてみました。
※上昇・下降は、ご入学直前の内申から中3の2学期内申との差についてです。

内申が1以上上昇した方:80%
内申が1以上下降した方:16%
内申が変化しなかった方:4%

内申が上昇した方のうち、
1上昇した方:20%
2上昇した方:4%
3上昇した方:12%
4上昇した方:28%
5上昇した方:0%
6上昇した方:12%
7上昇した方:0%
8上昇した方:4%

このような結果となっております。振り返りますと、成績の上昇に時間のかかった方もいらっしゃれば、比較的に早期に成績が上がり始めた生徒さんもいらっしゃいます。ただ、多くの方が、特定の教科ができていくことで、学習の仕方そのものが上手になったり、他教科に時間が使えるようになったことで好循環を生んでいます。

中には、学習習慣をつけるために、紆余曲折あった生徒さんもいらっしゃいますが、何とか頑張ってトレーニングをすることで少しずつ点をあげていき、目標の高校に入られた方もいらっしゃいます。

その一方で成績の上昇に至らなかった生徒さんや志望校の合格を実現できなかった生徒さんもいらっしゃいますので、今後も研鑽を重ねていく必要があります。



成績上昇の方法というのは一つではありません。お子様によって当然異なります。お子様のご性格やこれまでの学習状況などによって変わってまいりますので、成績の変化が見られずお困りでしたら、ぜひ一度当教室へご相談ください。



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