2022.12.12
こんにちは。城南コベッツ緑園都市教室の佐藤です。
先日、福沢諭吉の「学問のすすめ」(齋藤孝現代語訳)を読んでみました。
実は今までこの書は有名な冒頭の部分しか知らなかったのですが、読み進めていくうちに、思っていた内容とは大きく違っていることがわかりました。
冒頭は有名な「天は他人の上に人をつくらず、人の下に人をつくらず」という言葉で始まりますが、
この書物はどうやら「人間は生まれながらにして皆平等だ」という人権思想について述べたものではないようです・・・
続きを読んでいくと・・・
「しかし、賢い人と愚かな人との違いは学ぶか学ばないかの違いによってできるのだ」と
述べられていて、福沢はむしろこちらの方を主張したいようです。
そして・・・
「偉くなったり経済的に豊かな暮らしをするために勉強しなさい」と言っているのかと思いきや
そうではありませんでした。
福沢が大衆に勉強することを勧めた理由は、日本の独立を守るためだったのです。
彼は当時、日本は近代化を急がなければ欧米から主権国家とみなされず植民地化されてしまうのではないかと危機感を抱いてました。
そのため、日本の独立を保つには明治政府に頼りきりではなく、国民一人一人も努力して我が国を発展させる必要があると主張したのです。
「国民みんなで勉強して実用的な学問を身につけよう」
そして「日本を欧米と対等に外交できる近代国家にし、独立を維持しよう」
というのが福沢が最も主張したかったことであり
それこそが「学問のすゝめ」を著した目的だったということがわかりました。
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