横浜六浦教室のメッセージ
カルペ・ディエム~その日を摘め
2023.01.13
「カルペ・ディエム」(=Carpe diem・ラテン語)は、紀元前1世紀の古代ローマの詩人
ホラティウスの詩に登場する語句です。「一日の花を摘(=つ)め」「その日を摘(=つ)め」
などとも訳されます。英語では「seize the day」(=その日をつかめ)とも訳されます。
ホラティウスは「今日という日の花を摘め」というこの部分で、
「今この瞬間を楽しめ」「今という時を大切に使え」と言おうとしています。
ホラティウスが愛や政治や友情、日常生活、哲学的疑問などを歌った104の詩歌が
収められた『歌集』(=Carmina)の、第1巻第11歌にこの語句が現われます。
「その日を摘め(=Carpe diem)」はより長い句の一部分であり、
句の全体は「Carpe diem quam minimum credula postero」です。
「明日のことはできるだけ信用せず、その日の花を摘め」という意味になります。
詩全体では、神々がどのような死を我々にいつ与えるかは知ることはできない。
知ろうと苦しむよりも、どのような死でも受け容れるほうがよいこと、
短い人生の中の未来に希望を求めるよりもその日その日を有効に使い
楽しむほうが賢明であること、が歌われているのです。
一方、聖書では「飲みかつ食べよう、明日には死ぬのだから」という語句が、
旧約聖書の『イザヤ書』22章13節、および新約聖書の『コリント人への第一の手紙』
15章32節に登場します。一般には両者とも「人生は短く、時間はつかの間であるから、
今ある機会をできるだけ掴むことだ」というような警告として使われています。
『カルぺ・ディエム』は「その日を摘め」=「今この瞬間を楽しめ」という意味です。
共通テストを受験するすべてのみなさんの健闘をお祈りいたします。