横浜六浦教室のメッセージ
蟹穴主義が肝要~渋沢栄一著「論語と算盤」から
2021.03.09
NHKの大河ドラマ「晴天を衝(つ)け」は、「日本資本主義の父」と称された
渋沢栄一の物語です。彼が1916年に著した「論語と算盤」(※算盤=そろばん)の
現代語訳を再読していますが、生き方の指針となる新たな発見があります。
今日は、その中から「蟹穴主義」(=かにあなしゅぎ)をご紹介します。
「蟹(かに)は甲羅(こうら)に似せて穴を掘る」
自分の身の丈(みのたけ)を守るという心がけ、を意味しています。
自分ができること、目の前に現われたさまざまな事柄や経験を通じて
自分の得意なことを極める、そして社会に貢献する。
そのことに喜びを感じて、身の丈に満足しながら進むのがよい。
人は進むか引くかの決断が大切なのです。また、身の丈に
満足するからといって、新しいことに挑戦をする気持ちを忘れては
いけません。そのバランスをとるための考え方が「蟹穴主義」なのです。
「己を知ること」=蟹穴主義(かにあなしゅぎ)
「自分を磨き続けること」=修身(しゅうしん)、を心がけることが必要です。
参考図書:現代語訳「論語と算盤」 ちくま新書