横浜六浦教室のメッセージ
覚えておきたい慣用句(8)~東日本大震災から10年編
2021.03.11
2011年(平成23年)3月11日から10年となりました。
震災により犠牲となられた方々に対し、哀悼の意を表します。
①天変地異
意味:天上界に現われる異変と、地上に起こる異変。
天地自然の中で起こる災害・異変。
由来:「天変」は日食・月食・雷など、「地異」は地震・噴火・洪水など。
英語:extraordinary natural phenomena
②未曾有(=みぞう)※「みぞゆう」と読むのは間違いです
意味:これまで一度たりとも起きなかったような、極めて稀な事態。
いまだかつて有らず(未だ曾て有らず)」と読み下しできる漢語表現。
「未曾有の(+名詞)」という言い方で用いられます。例:未曾有の災害
語源:古代インドの言語である梵語の「adbhuta(=アドゥブタ)」の訳語。
仏教が中国に伝来した時、希有なることを意味する梵語の「アドゥブタ」を
三蔵法師は「未曾有」(「未だ曾て有らず」)と翻訳したと言われています。
仏教における非常に珍しいこと、不思議なことを意味するのが「未曾有」です。
③天災は忘れた頃にやってくる
意味:自然災害はその被害を忘れたときに再び起こるものだという戒め
発言者:科学者で随筆家の寺田寅彦の言葉とされることが多いのですが、
寺田寅彦が発表した文章の中にはこれらの言葉は見つかっていません。
派生語:「天災は忘れる間もなくやってくる」、「天災は忘れる前にやって来る」、
「天災は忘れないうちにやってくる」
「備(そな)えあれば憂(うれ)いなし」とは言うものの、自然の力の前に
人間は抗(あらが)えないのです。