城南コベッツ横浜六浦教室

Tel:045-370-7986

  • 〒236-0031 神奈川県横浜市金沢区六浦1丁目12-21 ベラカーサ 2階A
  • 京急金沢八景駅 徒歩10分

受付時間:15:30~20:00/日祝休

  • 1対1個別指導
  • 1対2個別指導
  • ジュニア個別指導

横浜六浦教室のメッセージ

筑紫の君との贈答歌~紫式部集から

2024.06.17

紫式部は『源氏物語』に800首近い和歌を織り込みました。
そして、自撰歌集の『紫式部集』には、姉君と慕っていた筑紫の君・夫の藤原宣孝・
藤原道長との贈答歌など、およそ120首が収められています。

越前に下向したときの筑紫の君との贈答歌より、2首ご紹介いたします。

「あひみむと思ふ心は松浦(まつら)なる鏡の神や空に見るらむ」

「私が姉君に会いたいのは、鏡の神が見てくださっているでしょう」
この歌は、筑紫の肥前国にいる筑紫の君から越前国にいる紫式部に送られてきた手紙に対して
詠んだものです。

「行きめぐりあふを松浦(まつら)の鏡には誰をかけつつ祈るとかしる」

「行き巡り逢うのを待つという松浦の鏡、つまり神は、私が誰かのことを心にかけつつ
祈っているのか知っているのでしょう」
筑紫の君からの返歌は翌年送られてきました。

鏡の神は、肥前国の鏡神社(佐賀県唐津市)のことです。
源氏物語第22帖『玉鬘』でもこの鏡神社のことについて触れています。