城南コベッツ横浜六浦教室

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横浜六浦教室のメッセージ

中宮定子の遺詠

2024.07.22

皇后藤原定子崩御 享年25歳

定子の死後、伊周が遺品を整理していると手習い帳の書きつけの中に和歌三首を見つけます。
今回三回目のの出産で死を予感していたのか遺言の様な内容でした。

よもすがら 契りしことを 忘れずは 恋ひん涙の 色ぞゆかしき
(夜通し契りあった仲であることを あなたは忘れていなければ 
亡くなる私を想って泣く涙の色は 何色なのでしょうか)
※当時、悲しみが極まると血の赤い涙を流すと言われておりました。

知る人も なき別れ路に 今はとて 心細くも 急ぎ立つかな
(誰も知り合いがいない死出の旅に出るのは急なことでとても心細いです)

煙とも 雲ともならぬ 身なりとも 草葉の露を それとながめよ
(私は空に雲とも煙ともならない身ですが、草の葉にある露を私だと思って下さい)

この三首がその後に定子の遺詠として知られております。
最後の歌にある煙や雲は火葬して煙になることの比喩だと捉えた伊周は、
この歌を根拠に(雲や煙にならない=火葬されない)定子の遺体を
荼毘に付す火葬ではなく土葬にします。
『栄華物語』によると、雪の降る中での葬送でした。
陵墓は京都市東山区今熊野泉山町にある鳥辺野陵(とりべののみささぎ)とされています。