横浜六浦教室のメッセージ
読解力向上に必要な2つの力~「正確性」と「把握力」
2021.05.11
日本の教育は、「思考力・判断力・表現力」を重視する方向に舵を切りました。
社会の変化や科学技術の進歩が著しい社会では、「知識がある」
というだけでは、その変化に対応していくことは困難です。
文章を「読む」力と「読み取る」力は、異なります。文章を「読み取る」とは、
言葉の意味や働き、文法事項を踏まえたうえで、論理を正しくつかみ、
意味を理解することなのです。読んだつもりになっていて、実は内容を
きちんと理解できていなかったでは、ダメなのです。→「正確性」
もう一つ大切なことは、文章の概要をつかむ力です。文章の中で
何が述べられていて、何を尋ねられているのかを把握する。
そこから文章の概略をとらえ、優先順位を判断する力が必要なのです。
概略をとらえるには正確性が必要なので、ある意味「読み取り」よりも
難しいともいえるでしょう。→「把握力」
いまどきの子どもたちは、文章を読み取ったり、書いたりする思考型の
問題を苦手としているように思います。たくさんの文章に触れていないと
書く力も身につきません。数学(算数)の文章題が苦手、国語の読解が
苦手、もっと言うと英語(=語学)が苦手というのも、そもそも文章を正確に
読み取れない、概略を把握できないことに起因します。文章を読むことを
通して、言葉(=語彙力)や考えをまとめる力が育っていくのです。