城南コベッツ横浜六浦教室

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横浜六浦教室のメッセージ

覚えておきたい慣用句(27)~オーバーシュート編

2021.07.29

コロナ禍での東京五輪強行開催。
根拠も示さず「人流は減少している」と言う首相。
日本のメダルラッシュと同時並行する、感染爆発・医療崩壊という現実。

※オーバーシュート=爆発的な感染者の増加のこと。
2~3日で累積感染者数が倍増するようなスピードの感染者数の増加が
継続的に続く状態をいいます。

①矛盾(=むじゅん)
意味:二つの物事が食い違っていて、辻褄(=つじつま)が合わないこと。
由来:「韓非子」難一篇に出てくる故事。「どんな盾(=たて)も突き通す矛(=ほこ)」と
「どんな矛も防ぐ盾」を売っていた楚の男が、客から「その矛でその盾を突いたら
どうなるのか」と問われ、返答できませんでした。もし矛が盾を突き通すならば、
「どんな矛も防ぐ盾」は誤りとなり、もし突き通せなければ「どんな盾も突き通す矛」は
誤りとなります。したがって、どちらを肯定しても男の説明は辻褄が合わないのです。
感染拡大防止と言いながら、東京五輪を開催するというのは矛盾するのです。

②危急存亡(=ききゅうそんぼう)   
意味:危険が迫っていて、生き残るか滅び去るかという重大な瀬戸際のこと。
「危急存亡の秋(とき)」という形で用います。(「秋」は大切な時期という意味)
由来:「文選」に収録された、諸葛亮(通称は孔明)の「出師の表」の一節から。
三世紀、三国時代の蜀で宰相を務めていた諸葛亮は、長年の宿敵である
魏を打倒するために決戦に出陣するにあたって、皇帝に決意表明の文章を
差し出しました。その中に、「今、天下が三つに分かれて争っている中で、
我が国は疲弊しています。これは『危急存亡の秋』です」という一節から。

③後の祭り(=あとのまつり)
意味:1.手遅れなこと、2.物事が時期を外して無益なものになってしまうこと
由来:祭りのあとの御輿(=みこし)や山車(=だし)が使い物にならないという
説のほか、祇園祭(=ぎおんまつり)説もあります。祇園祭は京都三大祭の一つです。
この祇園祭の最大の見どころの一つに、山鉾巡行というものがあります。
これは「前祭(=さきまつり)」で行われます。それに対して「後祭(=あとまつり)」は
還幸祭であり、山鉾もお囃子もなく面白くないので「前祭がおわった後祭を
見に行っても意味がない」ことから「手遅れ」といった意味となったというのです。
「後の祭り」の原義は、「祭の済んだ翌日」です。

東京五輪という祭りが済んだ後、私たちが見る景色はどうなっているのでしょうか。