横浜六浦教室のメッセージ
秋風の警告~人生の四季
2021.10.20
秋風が吹きはじめると、人は急に先のことを考え出します。
冬のこと、正月のこと、果ては老い先のこと。
秋風は、どうしても人にものを想わせます。
秋風は、冬が来ることを警告し、人に晩年があることを悟らせようとするのです。
何かに追われ続けて生きている人たちに、秋風は自己を見つめよ、
と警告するのです。
季節に春夏秋冬があるように、人にも四季があるのです。
春を無駄に過ごした者は、夏に伸び得ず、
夏を無意に過ごした者は、秋に育ち得ず、
秋に思索し得ざりし者は、冬の晩年を真実に生き得ません。
自己を見つめることなく生きている人ほど、みじめな者はありません。
彼らは何一つ真実のことを知ることもなく、
この世の幕を閉じていかねばならないのです。
(ある宗教家の随想からの抜粋です)
古代中国の思想では人生を四季にたとえ、五行説による色が
それぞれ与えられていました。それが「玄冬」「青春」「朱夏」「白秋」です。
それによると、人生は冬から始まります。「老い」とは人生の実りの秋、
人生の収穫期であるという考え方もあるのです。