横浜六浦教室のメッセージ
覚えておきたい慣用句(32)~雇用調整助成金編
2021.12.15
雇用調整助成金は、経済上の理由により、事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、
雇用の維持を図るための休業手当に要した費用を助成する制度です。
景気の変動、産業構造の変化その他の経済上の理由により、事業活動の縮小を余儀なくされた
事業主が、一時的な雇用調整(休業、教育訓練または出向)を実施することによって、
従業員の雇用を維持した場合に助成されます。(厚生労働省のホームページより)
①「私腹(しふく)を肥(こ)やす」
意味:公の地位や立場を利用して、自分の財産を殖(ふ)やすこと。
※「私腹(しふく)」が「自分の利益」を意味する理由は、「腹」のことを
「懐(ふところ)」とも言い、すなわち「所持金」を意味するからです。
英語表現:line one's pocket
※「line」は一般的な「線」という名詞ではなく、「満たす、詰め込む」という
動詞としての用法です。直訳なら「~のポケットに詰め込む」といった意味です。
②「正直者が馬鹿を見る」
意味:悪賢い者がずるく立ち回って得をするのに反し、正直な者はかえってひどい目にあう。
世の中が乱れて、正しい事がなかなか通らないこと。
英語表現:Honesty doesn't pay.
※honesty:正直さ、誠実さ、don't pay:割りに合わない→正直でいることは割りに合わない
③「ノブレス・オブリージュ」(=noblesse oblige、フランス語)
意味:財力、権力、社会的地位の保持には責任が伴うこと。身分の高い者はそれに応じて
社会に対して果たすべき責任が重くなるという、欧米社会に浸透する基本的な道徳観です。
法的義務や責任ではないが、自己の利益を優先することのないような行動を促す、
社会の心理的規範となっています。19世紀にフランスで生まれた言葉で、
「noblesse(=貴族)」と「obliger(=義務を負わせる)」を合成した言葉で、
英語なら、nobility obligates(=高貴なるものは義務を負う)となります。
由来:「すべて多く与えられた者は、多く求められ、多く任された者は、さらに多く要求される」
(『ルカによる福音書』12章48節)※諸説あります