城南コベッツ横浜六浦教室

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覚えておきたい慣用句(34)~寅年編(中級)

2022.01.05

2022年は十干十二支(=じっかんじゅうにし)で壬寅(=みずのえとら)、
十二支で3番目の「寅(=とら)年」です。

「とら」は「虎」とも書きますが、これは動物の「タイガー(=tiger)」を
指しています。虎はライオンと並ぶ力強い動物ですが、
東洋では「強さ」「権威」の象徴と考えられてきました。
このため虎が登場する慣用句や諺がたくさん生まれたのです。
ここでは「虎」を使った慣用句やことわざを3回に分けてご紹介します。

①「虎の巻」
意味:門外不出の秘伝が書かれている書。転じて、教科書などに対する解説書のこと。
由来:古代中国の兵法書に『六韜(=りくとう)』の一遍、「虎韜の巻(=ことうのまき)」が
略されてできた言葉だと言われています。『六韜』は、文・武・竜・虎・豹・犬の六巻から
成り立っており、兵法に役立つあらゆることが書かれていました。「韜(=とう)」とは
剣や弓などを入れる袋のことで、ここでは広く兵法の秘策を意味しています。
このなかで、戦略、用兵の奥義が書かれていたのが、『虎韜の巻(=ことうのまき)』です。

②「虎視眈眈」または「虎視眈々」(=こしたんたん)
意味:強い者が相手に隙があればと有利な機会が来るのを窺(=うかが)うさま。
由来:顚頤吉。虎視眈眈、其欲逐逐、无咎。『易経』より
漢文の読み方:顚(=さかしま)に頤(=やしな)わるるも吉なり。
虎視眈眈、其の欲、逐逐(=ちくちく)たれば、咎(=とが)なし。
漢文の意味:上の者が下の者に面倒を見てもらうことがあっても吉である。虎が獲物を狙うように
機会を逃さず、自分の徳を磨こうという欲を追求するのであれば、差しさわりはない。

③「騎虎の勢い」(=きこのいきおい)
意味:勢いやはずみがついてしまったら、途中でやめられないことのたとえ。
意味:「騎虎」とは虎の背中に乗ること。虎に乗って走り出すと、途中で降りたら
虎に食い殺されてしまうので、仕方なく最後まで走り続けなければならないことから。
由来:「大事すでに然り。騎獣の勢い、必ず下ることを得ず(大事の時だ。虎に乗って
勢いよく走り出したら、もう下りることはできない、努力して下さい)」。
『隋書・独孤皇后伝』より