戸田公園教室のメッセージ
【★受験生必見★】苦手な数学を克服し、逆転合格!!その秘密は??~講師ブログ~井口先生~
2023.09.29
こんにちは。講師の井口です。
今回はかつて私が出会った、ある生徒のことを書かせて頂きます。
その生徒は、当時中学3年生の女子。つまり受験生でしたが、得意科目はなし、苦手科目はすべて。
特に苦手な教科は数学でした。
私が初めて会ったのは中学3年生の時。ある日彼女の数学の授業を担当した私は驚きました。
実施単元は2次方程式。有名な解の公式を使う問題でした。
公式自体は確かに複雑ですが、ゆっくり丁寧に代入していけば、難なく解ける単元です。
ところがそれができない。学校ですでに習ったにもかかわらず。
問題集の解説ページを見ながらやらせても上手くいかず、手取り足取り手順を一緒に確認してようやく一問。
それにとどまらず、1・2年生の基本の部分がどこか抜けていたり、間違って覚えていたり。
今までは何とか誤魔化してきたというが、さすがに受験はそうはいかない。
夏休みを利用して、徹底的に復習をすることになりました。
彼女が特につまずいた単元は、中学2年生の連立方程式。
最初の授業で、まずこちらで実際に問題を解いてやり方を教え、その後本人に演習させました。
だが上手くいかない。いや、それどころか全問不正解。なぜでしょうか?
まず一つは、途中式をしっかり書かないから。
これをやらないと、自分が今どの段階をやっているのか分からなくなったり、ケアレスミスに最後まで気付かなかったりしてしまいます。さらにミスを振り返ろうにも、その箇所が見つけにくくなってしまいます。
二つ目は、オリジナリティを発揮しているから。
教科書や解説にはない、独自に編み出したメソッドで問題に取り組んでいました。もちろん、数学の理論に当てはまらない、めちゃくちゃなものでした。
実はこれらは数学の計算問題が苦手な生徒さんにはよくあるパターンなのです。
そしてそれらを克服するためには、ひたすら時間をかけて反復練習して、身に着けてしまった悪癖を取り除く作業をしなければなりません。
彼女の場合も、連立方程式漬けの毎日を送ってもらいました。自分で出来るようになるまで何度も何度も...。
頑固な生徒でしたが、一方で負けず嫌いでもあり、程よく焚きつけつつ授業をしていきました。
その結果、連立方程式を見事に克服。
そしてそれは、彼女の数学力を大いに向上させるきっかけとなりました。
なぜなら、連立方程式という単元は、沢山の要素を理解していなければ解けないからです。
四則計算に始まり、正負の計算、移項、代入算、等式の変形など...。
連立方程式をマスターした彼女はいつの間にか、今まで誤魔化してきた複数の単元を理解していたのです。
これにより、彼女の数学の苦手意識は下がり、元来の負けず嫌いも相まってやる気が向上しました。
渋々やらされていた数学に、自ら取り組むようになったのです。
もうそこには、数学から逃げていた彼女はいませんでした。
「出来た!」という経験は、他教科にも波及して好影響を与えていきました。
そしてその結果、届かないと言われていた志望校へ合格することができたのです。
決してレベルの高い高校ではありませんでしたが、入試当日の数学の点数は48点。
6月の定期テストの16点と比べれば、見違える変化でした。
数学の計算に苦手意識を持っている生徒さんは多くいます。ひょっとすると、この女子中学生と同じパターンで出来なくなっているかもしれません。
そうであるならば是非、「途中式を一々書くこと」や「やり方を間違って覚えていないか」を探るとヒントがあるかもしれません。
というお話でした。