大山教室のメッセージ
高校Watch8月3週目号
2023.08.18
「ポジティブリスト」をやめよう
「ポジティブリスト」という言葉を聞き慣れない方も多いかもしれません。これは「〇〇をしよう」という実践を並べたものを指します。例えば、「学び合いをしよう」とか「自由進度学習をしよう」とか「百ます計算をしよう」とかいったものです。
これらの実践は効果が高いと評判で、全国各地で実践されています。それぞれの実践に関する書籍も数多く出版されていて、それらを読めば多くの先生方が「ぜひ自分の学級でも取り入れてみよう」という気になるものばかりです。
しかし、良い実践を詰め込んだからといって、それが良い教育になるかというと、僕はそんなことはないと思っています。
近年は「〇〇教育」というものがどんどん現場に入ってきています。これは先述したような考えが根底にあるからでしょう。しかし、実際の教育現場は良くなるどころか、どんどん疲弊し続けています。やらせないといけない「ポジティブリスト」をいくら追加しても、現場がその理念を理解できないままやらせるだけになっていけば、食べ過ぎによる消化不良と同じです。
今の学校教育は、風呂敷を広げ過ぎています。教育は皆さんが信じるほど万能ではありません。だからこそ、今こそ必要なのは「ネガティブリスト」ではないでしょうか。これは「ポジティブリスト」の逆で「〇〇をやめよう」というリストです。詳しくは拙著『その指導は、しない』(東洋館出版社)をご覧ください。「子どもたちにとって必要な力は何か」を「ゼロベース」で考えてみましょう。
教育に一番必要なのは「余裕」であり「無駄」だと思います。子どもたちは失敗を繰り返しながら成長していきます。大人から見れば「無意味」で「無駄」に見える時間も、子どもたちにとっては「成長の糧」になっていることはたくさんあるはずです。そんな子どもたちの時間を、先生側が「ゆったりと見守ってあげられる」ような、そんな時間をつくるための「ネガティブリスト」づくりです。
教育実践は「始めることは簡単」で「続けることは難しい」ものです。でも、一番難しいのは「元々あるものをやめる」ことだと感じます。足し算型の教育から引き算型の教育へ。そうして生まれた「余裕」は、子どもと先生に良い影響をもたらすと信じています。
(「教育新聞」2022年1月23日掲載記事参考)
<編集後記> 画一的であった昔の教育と比較して、現在の教育は「個性の重視」「思考力の重視」「多様性の尊重」など、時代に合わせた新しいものに変わってきています。記事中にあるように、良いものに変わってきていることがすなわち子供たちにとって良いことばかりではありません。新しい教育の在り方が出てきても、旧来の考え方が残っていることでその矛盾に悩んだり、窮屈に感じたりと子供たちにとっては悩ましいところもあるかもしれません。子供たちにとって最良の「教育」が何であるのかは、学校や家族含めた社会全体で考えていかなければいけない問題であるといえるのではないでしょうか。 |
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