2024.09.18
城南コベッツ赤羽南教室です。
「うちの子は塾に行っているのに、成績が伸びないのは塾のせいだ!」
こんな言葉を耳にすることがあります。塾に通わせる親御さんの中には、こうしたことを感じたことがある方もいらっしゃいますでしょうか。
特に、子どもが「塾に行きたくない」「塾を辞めたい」と言い出した時、保護者の皆さんは「もしかしたら、塾の先生がちゃんと見てくれていないのではないか?」と不安に思うかもしれません。
しかし、本当に「塾の面倒見が悪いこと」が原因なのでしょうか?
これは結構、根深い問題です。
塾は面倒を見るところではありません。
塾は、子どもたちの学習をサポートする場所です。
その前提は「勉強をしたい人、もっと学びたい人が行く場所」でなければなりません。
塾は「勉強をさせるところ」ではない、ということを本日はお話しします。
先日、友人からこんな話を聞きました。
その友人の近所に住む、中学生のお子さんをもつお母さんが、「通っていた塾の面倒見があまりに悪かった。あの塾は良くない。だから子どもをやめさせた。」「塾と子どもの相性が悪すぎたんだ。」ということを話していたそうです。
......この話を聞いて、私が塾経営者として感じたのは、
「自分の子どもに、問題があったとは考えないのか?!」ということです。
まず前提として、どんな塾でも、子ども一人ひとりに丁寧な指導を行っています。
そこを手を抜く塾は全国どこを探してもないでしょう。
でも、その子どもへの声掛けが弱くなったり、なんとかしようという熱意が落ちるということが時々起こります。
それは、なぜなんでしょうか?
......おそらく理由はどこの教室、校舎でも同じだと思います。
きっと、どんなに言葉を尽くしても、その生徒の学習姿勢にまったく変化がなかったんです。
一生懸命に教えても、全然まったく覚えてくれないということが続いたんです。
そうやって、一方通行的に、教え続けることに疲れ果て、教える気が失せたからだと思います。
これって、塾側の放任ですか?無責任や怠慢でしょうか?
私はそうではないと思います。
塾は、生徒を見放したいわけではありません。
個々の事情は異なるかもしれません。
でも、塾の一生懸命さと、生徒のやる気の低さのギャップがいつまでも埋まらないと、そのひずみによって悲劇は起こります。
こういうケースは、多々あるんじゃないでしょうか?
入塾したからには、塾側は成績を伸ばそうとします。
でも、いつまでも本人に「変わる気がない」といった状況であったり、どんなに熱心に声を掛け続けても「まったく塾に心を開かない」という生徒は、正直それ以上、面倒を見る気にはなりません。
こっちも人間なんで、変わる気がない人間に、必死に明るく声掛けしたり、バカ正直に同じ指摘をし続けられないです。
皆さんだって、そう思いませんか?
こちらがなんとかしようと思って、声を掛けているのに、最低限のコミュニケーションしか取らず、塾に来ても、なるべく早く帰ろうという姿勢しか見せ続けない生徒に、熱心に教え続けるなんてむりです。
塾が合わせるんじゃない、生徒が合わせるもの
そもそも塾なんて、「通う側がなんとか塾についていこうとするのが普通」というのが、私の持論です。
この入り口部分の認識がずれていると、おかしなことにしかなりません。
生徒や保護者が、お客さんになってしまうからです。
教える側と、教わる側という大前提があるんです。
それは集団授業も、個別指導も関係ありません。
お客になった瞬間、成長は止まります。
塾で何時間も勉強したって、自宅学習もやっていたって、同じです。
お客様意識の生徒も家庭も、受験で結果なんて出ないのです。
いいですか。
自分が塾に合わせるんです。
教える側に合わせた、教わり方をするんです。
それが勉強ですから。
世の中にはいろんな塾がありますね。
塾は「教育業」から「サービス業」へと様変わりしています。
ですから塾によっては、
サービス業:教育業=10:0 というところもあるかもしれません。
その塾では、生徒と保護者は完全にお客様で、文字通り、勉強そのものから学習習慣の定着を図ることまで、塾がすべて面倒をみることでしょう。
それがいいと思うかどうかは、通う人によります。
一方で、当教室における割合を考えると、
サービス業:教育業=1:9 です。
勉強は自分でやるものということが前提であり、「塾になんとかしてもらおう」と考えている方のご入塾はお断りしています。
もっと頑張りたいのに、成績が伸びずに困っている、もっと良い勉強の仕方を学びたい、という方の入塾だけを受け入れています。
サービス業としての1割は、学習しやすい環境整備などが、これにあたります。
「塾のせいで成績が伸びない」と考える前に、一度、お子さんの学習状況や態度を見直してみませんか?
- お子さんは、塾で学んだことを家で復習していますか?
- 教わったことを、次の授業までにできるようにしていますか?
- 本人に「勉強しよう」という意思はありますか?
- 本人は本気で「成績を上げたい」「点数を伸ばしたい」と思っていますか?
もし、これらの項目に当てはまらないようであれば、塾のせいではなく、お子さん自身の学習態度に問題があるのかもしれません。
仮に、塾が生徒に合わせていたら、どうなりますか?
いわゆる、「サービス業」としての塾です。
生徒に合わせていたら、楽な方にしか行かないですよ。
成績も伸びなければ、受験で結果も出ません。
一度通うと決めたら、その塾や指導者を信じて、全力でなんとかしようと努力する方が先決ではないでしょうか?
未来を想像してみましょう
もし、お子さんが今のままの勉強を続けていたら、将来、どんな大人になっているでしょうか?
「勉強したくない」と言っている生徒は、きっと「仕事したくない」と言います。
「勉強めんどくさい、なんでやらなきゃいけないの?」と言っている生徒は、「会社行くのめんどくさい、なんで働かなきゃいけないの?」と言います。
勉強しても成績が伸びないことを、塾や教師の責任にしている生徒は、仕事で稼げるようにならないことや、生活の不満を職場や社会のせいだと言って怒るのでしょう。
あなたは、どんな大人になりたいですか?
将来、どんな生活を送れたら幸せでしょうか?
このことを、真剣に考えてください。
いつも言っていますが、学校と社会は同一直線上です。
私たち大人は、子どもたちの学習をサポートし、まともな大人になれるように、自立を促す必要があります。
まとめ
「塾の面倒見が悪い」と感じるのは、簡単です。
しかし、その前に、一度立ち止まって、自分自身と向き合い、お子さんのことを深く考えてみましょう。
塾と家庭が協力し、子どもたちの成長をサポートすることで、子どもたちは必ず大きく成長することができます。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
また次回も、よろしくお願いします。
城南コベッツ赤羽南教室
~人間的成長なくして学力の成長なし~
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