高校生活や大学入試の特徴
2023.05.20
現在中学校3年生の皆さんに、高校生活や大学入試の特徴について分かりやすく説明します。これまでの受験と、高校生3年生で受ける大学受験で、「何がどのように変わるのか」を中心に見ていきます。
90年代の大学受験(ご両親世代)
一般入試は学力の一発勝負でした。学校で日頃の成績が良くなかったとしても、入試本番の試験結果が良ければ合格が目指せる試験です。90年代は、この形式の入試が8割を占めていました。
学校で成績が良い人は推薦入試を受けることができました。しかし、推薦入試で合格する人の割合は、全体の2割ほどです。そのため、ほとんどの人が本番一発勝負という受験をしてきました。
新課程の大学受験
入試の多くが、「推薦型選抜」または「総合型選抜」となっています。
総合型選抜は、以前は「AO入試」と呼ばれており、特に学校成績の基準は求められていませんでした。しかし、現在はAO入試が「総合型選抜」という形に変わり、推薦型選抜も同様に、学校の成績内申点が重要となりました
そのため、内申点は低いが難関大学を志望する学力のある受験生が、一般選抜で受験するようになったのです。
90年代は80%の人が一般入試を受けていましたが、新課程になってからは35%の人しか一般入試を受けていません。
難関大学は、一般選抜の比率が比較的高く設定されていますが、それ以外の私立大学は、8割ほどが推薦型総合型で受験する形になります。
つまり、学校で成績が良くないと、そもそも推薦で入試を受けることができないということです。志望大学を受験できない場合は、一般選抜にチャレンジするしかないということになります。
ただし、一般選抜は難関大学中心になります。そのため、レベルの高い大学に「学力試験で合格するのが難しい」という人は、学校の成績が思わしくない時点で大学を受験できないということになりかねません。
もしくは、レベルを下げた大学を受験することになってしまいます。
現在の大学受験は、高校受験化していると考えていただくと分かりやすいでしょう。いわゆる公立高校の受験は、内申点と本番の試験の点数を合わせて合否を判断するケースが多かったかと思います。現在の入試は、このような高校受験に似ています。
ご両親の世代は、高校生時代、部活三昧で勉強が二の次になっても、高校3年生の勉強で取り返すことができました。しかし、現在はそれが通じません。
高校生活がスタートしてから好成績を修めなければ、大学受験のメインとなる推薦総合型選抜で受験ができなくなってしまいます。そのため、大学受験では、学校の成績が非常に重要になってくるのです。
それでは次回、どのくらいの成績を修めればいいのかを具体的な事例を交えてご紹介します。大学受験を考えている生徒さんにとって、非常に重要なお話になりますので、ぜひご確認ください。