高校生【大学受験】学校推薦型選抜には種類がある?違いを紹介します。
大学受験を控えている人の中には、大学受験にどんな受験方式があるのか気になっている人も多いと思います。
人の学力・能力には、もともと個性があります。教科学力が高い人、1つのテーマを掘り下げる探究能力に秀でた人、多くの人をまとめるリーダシップに優れた人など、人によって「特長」が異なります。そこで、受験を有利に進めるためには、自分に合った方式を選ぶことが大切になります。
この記事では、大学受験における「学校推薦型選抜」の特徴について解説します。
大学受験における学校推薦型選抜とは?
学校推薦型選抜とは、在学する高校の校長先生の推薦を受けて出願する選抜方式です。
以下のような選考方法で、合格者を決定します。
- 書類選考
- 小論文
- 面接
- プレゼンテーション
- 学力試験
- 大学入学共通テストの結果
- 実技試験
学力試験や大学入学共通テストの結果は一部の大学で求められているもので、基本的には高校での実績や取り組みなどに基づいて、受験生の個性や意欲を評価します。
学校推薦型選抜の内容は、私立大学と国公立大学では一部異なります。私立大学と国公立大学の違いを詳しく見ていきましょう。
私立大学の学校推薦型選抜
学校推薦型選抜には「公募推薦」と「指定校推薦」の2種類がありますが、私立大学の学校推薦型選抜では両方が実施されていることが多いです。
私立大学では、学校推薦型選抜の定員枠が多めに設定されていることも珍しくなく、全体の募集人員の40%を学校推薦型選抜の合格者が占めているという大学もあります。
国公立大学の学校推薦型選抜
国公立大学の学校推薦型選抜では、ごく一部の大学を除き公募推薦のみの実施となっています。
また、私立大学の学校推薦型選抜よりも定員枠が少なく、募集条件が厳しく設定されていることも多いので、ハードルが高いと言えます。
公募推薦とは?
「公募推薦」とは、大学が求めている出願条件を満たし、高等学校長の推薦を受けることで出願できる受験方式です。
私立大学では6月下旬頃、国公立大学では7月下旬頃から募集要項が発表されます。出願期間は11月1日以降で、11月に選考、合格発表は12月頃が一般的です。
「公募推薦」の特徴と向いている人を詳しく解説していきます。
公募推薦の特徴
メリット
「公募推薦」は「学校推薦型選抜」の中では出願条件が比較的緩いため、高等学校長の推薦、大学側の条件さえ満たすことができれば、誰にでもチャンスがあります。
また、学力試験が課されることはほとんどなく、個人の意欲や個性などが重視されることが多いため、「一般選抜」で目指す以上の大学をターゲットにすることも可能です。
デメリット
「一般選抜」では学力試験の点数で合否が決まるため、到達目標が明確で、比較的対策が立てやすいと言えます。しかし、「公募推薦」では書類審査や小論文・面談・実技などで合否が決まるため、「一般選抜」より判定基準が不明瞭で対策が練りにくいです。
しかも、条件さえ満たしていれば全国各地から出願できるため、人気大学や学部では合格率が低くなる傾向があります。
また、もし「公募推薦」で不合格だった場合には、そこから「一般選抜」の対策を練ることになるため、受験準備が遅れてしまう点もデメリットと言えるでしょう。
公募推薦に向いている人
「公募推薦」には「公募制一般選抜」と「公募制特別推薦選抜」があります。
「公募制一般選抜」とは、成績基準が設けられている受験方式です。高校生活で日々勉強に力を入れてきた、成績のバランスが良い・平均的に高い人に向いています。
また、大学で学びたいことが明確な人、社会問題に関心があり自分なりの意見がある人など、大学での学びについて具体的なイメージを持っている人にも向いています。
「公募制特別推薦選抜」とは、スポーツや委員会活動、ボランティアなどを積極的に行った人を対象とする受験方式です。成績基準が設けられていない場合もあります。
スポーツや文化活動などの成績が優秀だった人や、委員会活動やボランティアなどに積極的に取り組んだ人に向いています。
指定校推薦とは?
「指定校推薦」とは、大学が求める出願条件を満たしていること、高等学校長の推薦を受けることが必要という点は公募推薦と同じですが、大学側が指定した高校の生徒のみに限られている受験方式です。
6月~8月頃に、大学のホームページで募集要項が発表されます。7月~10月頃に校内選考が実施され、10月には指定校ごとに推薦される生徒が決定します。11月に出願および選考、合格発表は12月頃が一般的です。
※大学によっては募集要項が発表されていない所もあります。
「指定校推薦」の特徴と向いている人について詳しく説明していきます。
指定校推薦の特徴
メリット
指定された高校には推薦枠が用意されており、推薦枠を獲得さえできれば合格率はかなり高くなります。そのため、計画を立てやすく、受験回数が減ることで費用を抑えられます。
また、高校での評価が高い人は、「一般選抜」で目指す以上の大学を狙うことも可能です。
デメリット
「指定校推薦」を狙っている人が多い場合、高校内での選考に漏れる可能性があります。
また、自分が入学したい大学、学びたい学部・学科の推薦枠が、自分が通う高校に与えられていないという場合もあります。
さらに、「指定校推薦」は専願なので、合格後に入学を辞退できない点に注意が必要です。
指定校推薦に向いている人
「指定校推薦」では、高校での評価が推薦枠を獲得できるかどうかを左右するため、普段からコツコツ努力できる人に向いています。
例えば、苦手科目が少なく定期テストの成績が安定している、課題を真面目に提出している、部活動や委員会活動に積極的に参加しているなどです。
「指定校推薦」の推薦枠を持っているかどうかは高校によって異なるため、志望する大学・学部・学科の推薦枠の有無を確認しておきましょう。
まとめ
大学受験にはいくつか受験方式が用意されています。人によって有利な受験方式は異なり、どの方式で受験するかによって合格の可能性が変化するため、自分に合う受験方式を選択することが大切です。
「学校推薦型選抜」には、公募推薦と指定校推薦の2種類があります。どちらも高校の成績が出願条件となるため、日々コツコツ勉強することが求められます。
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