中学生【高校受験】高校進学にはいくら費用がかかる?公立・国立・私立別に紹介します
高校受験を控えている人の中には、受験または進学の際にどのくらいの費用がかかるのか気になっている人も多いと思います。
授業料が高額だった場合、合格しても通学を続けることが困難になっては意味がないため、事前におおよその費用を把握しておくことが大切です。
この記事では、高校受験・進学にはどのくらいの費用がかかるのかを公立・国立・私立別に紹介します。
高校にかかる諸費用
高校に進学する際には、受験時にかかる費用・入学時にかかる費用・1年~3年次にかかる費用などのように各種費用が発生します。
特に私立は卒業までにかかる諸費用が他よりも大きいため、どのくらいの費用がかかるか事前に把握しておく必要があります。
どのような諸費用がかかるのかを詳しく見ていきましょう。
受験時にかかる費用
受験時には学校に「受験料」を納付します。
受験料は実際に通学するかどうかに関係なく、受験を申し込んだ時点で発生する費用です。
「本命の公立高校受験に集中するため、確実に合格が狙えそうな私立高校を1校併願で受ける」
「公立高校と確約の私立高校、さらに偏差値の高い私立高校に挑戦したいので、3校以上受験する」
「憧れの私立高校が複数あるので全部受けてみたい」
などさまざまな受験スタイルがあり、受験する高校の数は人によって変わる場合もあります。
受験生によっては多くの受験料を支払うことになるため、受験料の総額がいくらになるか確認しておきましょう。
入学時にかかる費用
入学時には「入学金」「施設費」「制服代」「寄附金」やその他必要な経費を納付します。
入学金は実際に通学する学校に納める費用なので、複数校受験していても納めるのは基本的に1校だけです。
私立高校は合格した場合に必ず入学する専願受験のほか、公立を含めた他の高校の受験結果を踏まえた上で、入学するかどうかを決める併願受験も実施しています。そのため、私立高校は入学手続きの期日を、公立高校の結果発表後の日程に設定していることが多いです。
しかし、一部の私立高校では入学手続きの期日を公立高校の結果発表前の日程に設定しています。そのような場合は、入学手続きを先に行った上で、公立高校の結果を踏まえて辞退するかどうかを決定することになります。
そのため、前納した入学金が返還されず、無駄に受験費用がかかってしまう可能性もあるので注意が必要です。
1年~3年次にかかる費用
1年~3年次には「授業料」「冷暖房費」「教科書・副教材費」「クラブ活動費」「PTA会費」「クラス費」「遠足・旅行・見学費」などを納付します。
ほとんどの費用は全員均等に負担しますが、クラブ活動費についてはどのようなクラブに所属するかによって大きく異なります。
「使用する道具が高額である」「消耗品が多い」「練習場を借りる必要がある」「遠征が多い」といった部活は、クラブ活動費が高額になりやすいので注意しましょう。
公立・国立・私立別にかかる諸費用の目安
続いて、公立・国立・私立別にかかる諸費用の目安を詳しく解説していきます。
受験料
公立・国立・私立別の受験料がどのくらいなのかを比較すると以下の通りです。
- 公立高校:2,200円(福岡県と佐賀県は2,100円)
- 国立高校:9,800円
- 私立高校:低い学校で10,000円~15,000円、高い学校で30,000円程度
高校の受験料は公立・国立・私立の順で高額になっていきます。一般的な第二志望の私立高校を1校、第一志望の公立高校を1校受験するようなケースでは、25,000円程度の費用を想定しておく必要があります。また、私立高校を複数受験する場合は、受験料だけで100,000円を超える場合もあるので、事前に費用を用意しておきましょう。
入学後にかかる費用
入学時に納める初年度納付金や授業料などが公立・国立・私立でどのくらい違うのかを比較すると以下の通りです。
入学金 | 5,650円 鳥取県、福岡県、佐賀県、長崎県は5,500円 |
授業料 | 25,378円 |
修学旅行・遠足・見学費 | 35,579円 |
学校納付金等 | 55,360円 |
図書・学用品・実習材料費等 | 41,258円 |
教科外活動費 | 40,427円 |
通学関係費 | 79,432円 |
その他 | 3,053円 |
合計 | 286,137円 |
※文部科学省「平成30年度子供の学習費調査」
入学金 | 56,400円 |
授業料 | 115,200円 |
初年度合計 | 171,600円 |
※文部科学省令による標準額。その他施設料等が必要。
入学金 | 163,279円 |
授業料 | 230,026円 |
修学旅行・遠足・見学費 | 53,999円 |
学校納付金等 | 215,999円 |
図書・学用品・実習材料費等 | 42,675円 |
教科外活動費 | 56,224円 |
通学関係費 | 114,043円 |
その他 | 6,085円 |
合計 | 882,330円 |
※文部科学省「平成30年度子供の学習費調査」(入学金のみ令和3年度私立高等学校等初年度授業料等の調査結果参照)
地域差や学校ごとの差が大きいため、受験を検討している高校の費用がどのくらいなのか事前に確認しておきましょう。
助成制度が充実
私立高校は、公立高校や国立高校と比べて入学後にかかる費用が高額です。そのため、高校に進学する際は費用面で私立高校を敬遠する人も珍しくありませんでした。
しかし、昨今では高校の学費について、積極的な助成制度が実施されています。令和2年4月から、公立・国立・私立を問わず、所得等の要件を満たせば高校の授業料が無償となりました。以前は、授業料が無料になるのは公立高校だけというイメージを持たれていたかもしれませんが、国が公立・国立・私立を問わず高校無償化政策をおこなっており、各自治体も助成を実施しています。完全に公立・国立と私立の金額差が埋まるわけではありませんが、助成制度を受けられれば負担を大幅に軽減できるため、自分に合う高校を選びやすくなったと言えるでしょう。
まとめ
公立・国立と比べると、私立は受験にかかる費用および進学にかかる費用が高額であるため、公立・国立を希望する人が多くいました。
しかし、私立高校に対しても助成制度を実施する自治体が増加しているため、以前と比べて私立高校に進学しやすくなり、自分に合った高校を選択しやすくなったと言えます。
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