中学生中学英語の基礎:不定詞の4つの用法と動名詞との違いを徹底解説

中学英語で、多くの人が苦手意識を持っている文法単元が「不定詞」です。用法が複数あるため、使い方がよくわからない人も多いでしょう。今回は、英語があまり得意でない人のために、不定詞の用法をわかりやすく解説します。

不定詞とは

動詞の持つ意味を名詞・形容詞・副詞など、異なる品詞で表現できるのが英語の不定詞です。「to」の直後に動詞の原形を配置するのが基本的な文法構造です。
実際に不定詞がどのように使われているのかを解説します。

不定詞の用法

不定詞には、名詞的用法・形容詞的用法・副詞的用法という基本的な3つの使い方のほか、原形不定詞の用法を加えて、全部で4つの用法があります。それぞれの用法について解説します。

名詞的用法

名詞的用法とは、不定詞が「~すること」といった形で名詞の働きを果たす使い方を指します。名詞は、主語や目的語、補語など、文の骨組みを構成する重要な役割を担う品詞です。たとえば、動詞の「run(走る)」を「to run」という不定詞の名詞的用法の形にすると、「走ること」という意味になります。

実際に例文を見てみましょう。
I like to read books. (私は本を読むことが好きです。)
My dream is to be an English teacher. (私の夢は英語の先生になることです。)

どの例文においても「to」の直後に動詞の原形が配置されており、動詞が「~すること」と名詞として訳されています。

形容詞的用法

形容詞的用法では、動詞が「~するための」や「~すべき」などの形容詞として使われます。形容詞とは、名詞や代名詞の性質や状態を説明する品詞のことで、「red(赤い)」「happy(うれしい)」「hot(暑い)」などが形容詞に該当します。

実際に例文を見てみましょう。
This is the best place to play baseball. (ここは野球するのに最高の場所です。)
I have something to do. (私にはやるべきことがあります。)

1番目の例文では「place(場所)」の直後に、2番目の例文では「something(何か)」のすぐ後ろに不定詞を置いて、直前の名詞をさらに詳しく解説しています。このように、動詞が持つ意味合いを活かして、名詞や代名詞を修飾するのが形容詞的用法です。

副詞的用法

「~するために」や「~して」など、動詞を副詞として活用するのが不定詞の副詞的用法です。副詞とは、動詞や形容詞、文全体を修飾する品詞のことで、主に動作の目的や理由・結果などを詳しく説明する役割を持ちます。「very(とても)」「often(よく)」「well(上手に)」などが副詞の具体例です。

実際に例文を見てみましょう。
To study hard, she woke up early.(一生懸命勉強するために、彼女は早起きしました。)
I’m happy to meet you.(あなたに会えてうれしいです。)

1番目の例文では、早起きする理由を補足するために不定詞が使用されています。2番目の例文では、不定詞を用いて「うれしい」と感じた理由が補足されています。

原形不定詞

原形不定詞とは「to」を伴わず動詞の原形のみで構成される不定詞の一種で、使役動詞や知覚動詞と一緒に使われます。使役動詞は、他者に行動を指示したり依頼したりする際に用いられる動詞です。「make」や「let」などが使役動詞に該当します。知覚動詞は、感覚を表す動詞で、「see(見える)」や「hear(聞こえる)」などが含まれます。

実際に例文を見てみましょう。
Please let me know if you have any questions. (何か質問があれば、お知らせください。)
I heard her sing a song on the stage. (私は彼女がステージで歌を歌うのを聞きました。)

このように、動詞のあとに名詞や目的格の代名詞を続けて「to」を除いた不定詞を配置するのが原形不定詞の文法構造です。

不定詞と動名詞との違い

動名詞は、不定詞の名詞的用法とほぼ同じように機能しますが、含まれているニュアンスが異なります。動名詞は過去のニュアンスを持っており、経験やすでに行われた動作を表現する際に使われます。一方、不定詞には未来のニュアンスが含まれているため、これから起こることや意図を説明する場合に用いることが可能です。

実際に例文を見てみましょう。
He finished doing his homework last night. (彼は昨日の夜に宿題を終えました。)
I decided to go abroad. (私は海外に行くことを決めました。)

1番目の例文において「宿題をやる」という行動はすでに行われたものであるため、動名詞が使われています。一方、2番目の例文では「決めた」時点では、まだ海外に行っていません。そのため、これから起こることを説明する目的で不定詞が用いられています。

なお、動詞によって動名詞・不定詞のどちらを使うかが決まる場合もあります。たとえば、例文でも取り上げた「finish」は動名詞、「decide」は不定詞を目的語に取らなければなりません。これらの使い分けは、個別に覚えていきましょう。

不定詞の練習問題

不定詞の理解を深めるために、練習問題に挑戦してみましょう。

次の英文を日本語に翻訳してください。

1. It is important to study hard.
2. I want something to eat.
3. He went to the library to study English.
4. I saw my brother play soccer in the park.

解答

1. 一生懸命勉強することは重要です。
2. 私は何か食べるものが欲しいです。
3. 彼は英語を勉強するために図書館へ行きました。
4. 私は弟(兄)が公園でサッカーしているのを見ました。

1問目は、目的語として使用された不定詞が「~すること」を意味する名詞的用法です。
2問目は、不定詞を用いて「something」の内容を補足する形容詞的用法が使われています。
3問目は、図書館に行った理由を不定詞で説明しているため、副詞的用法だと判断できるでしょう。
4問目は、知覚動詞の「saw(見た)」が使われているため、原形不定詞であるとわかります。通常の不定詞とは異なり、原形不定詞では「to」を記載しない点には、注意が必要です。

まとめ

不定詞は、英語学習においてつまずきやすい単元の一つです。マスターするためには、名詞的用法と形容詞的用法、副詞的用法、原形不定詞の4つの用法を正しく理解することが欠かせません。
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