中学生一次方程式の解き方は?小数・分数を含むパターンや比例・文章問題もチェック
「一次方程式の解き方がわからない」「xやyが出てきただけで混乱してしまう」と、悩んでいる中学生は多いのではないでしょうか。文字が含まれていると難しく感じるかもしれませんが、基本的な考え方は数字だけの計算式と同じです。本記事では、一次方程式の定義や基本的な解き方などを解説します。小数・分数・比例はもちろん、文章問題の解き方も解説するので、参考にしてみてくださいね。
一次方程式は「方程式」の仲間

一次方程式は、「=(等号)」で成り立つ方程式の仲間です。まずは、方程式と一次方程式の違いを踏まえ、基本的な解き方を確認しましょう。
次数が1の文字が入っていて、等式が成り立つ
「方程式」とは、「4+2=6」のように、左辺(=の左側)と右辺(=の右側)がつりあっている式を指します。等号が成立する式は全て方程式なので、小学校で学習した「5-2=3」「4×8=32」も方程式に含まれます。
一方、一次方程式は「x+5=6」のように、次数が1の文字が1つ入っているのが特徴です。次数とは、同じ文字をかけた回数を意味します。
「x=」の形にして答えを導く
一次方程式の解(答え)を導き出すためには、項を移動させてx(文字が入った項)だけを左辺に置く必要があります。例えば「3+2x-5=20」の場合には、「3」と「-5」の項をそれぞれ右辺に移動させます。
左辺から右辺に移動させる際には符号を反対にする(例:プラスの場合はマイナスにする)決まりがあるので、移項後の式は「2x=-3+5+20」です。
右辺を計算すると「2x=22」になりますが、「x=」の形にするには「2」が余計なので両辺を2で割って1x(1を省略してxになる)にする必要があります。両辺を2で割って導き出される「x=11」が答えです。
一次方程式の練習問題と解説
一次方程式の問題を解くポイントは、「移項」と「文字の係数を1にすること」です。ここからは、頻出パターンの練習問題を使って計算の流れを解説します。
整数と小数が混在している場合
【問題例】
0.5x+1.2=2を計算しなさい。
〈解説〉
小数が含まれたままだと間違えやすいため、整数に直してから計算しましょう。
0.5を10倍すると5になるので、全ての項に10をかけて「5x+12=20」の形にします。
あとは整数の解き方と同じで、xが含まれた「5x」の項だけを左辺に置きます。
12を右辺に移項すると、「5x=8」になりますね。「x=」の形にするには「5」が余計なので、両辺を5で割ってxの係数(かけられている数)を1にします。
よって答えは「x=1.6」です。
整数と分数が混在している場合
【問題例】
(2/3)x-1=5を計算しなさい。
〈解説〉
小数と同じく、分数も整数に直してから計算します。
2/3の分母である「3」を全ての項にかけると、「2x-3=15」になります。xを含んだ項だけを左辺に残すと「2x=18」で、両辺を2で割った「x=9」が答えです。
比の場合
【問題例】
ある学校の生徒数は合計で600人です。男子と女子の比が2:3のとき、男子と女子の人数をそれぞれ求めなさい。
〈解説〉
比の問題ではまず、「比の合計」を意識することが大切です。この問題では「2:3」と提示されているので、比の合計は「2+3=5」です。
次に、全体の人数(600人)を比の合計(5)で割り、1つ分の値を求めます。
この場合は「600÷5=120」が1つ分の値です。男子の人数は2つ分なので「120×2=240」となり、240人です。
女子の人数は3つ分なので、男子と同じ手順で「120×3=360」と求められます。
そのほか、全体の600から男子の人数を引いて「600-240=360」と計算する方法もあります。
よって答えは、「男子が240人で女子が360人」です。
文章問題の場合
【問題例】
120円のシュークリームと200円のケーキを合計で7個買ったところ、代金が1,000円でした。シュークリームをいくつ買ったか答えなさい。
〈解説〉
文章問題では、「何をxにするか」を考えるのがポイントです。この問題ではシュークリームの個数を問われているので、シュークリームの個数をxとします。ケーキの個数は記載されていませんが、合計で7個買ったのだから(7-x)と表せます。
120円のシュークリームをx個と200円のケーキを(7―x)個買った代金が1,000円なのだから、式は「120x+200(7-x)=1,000」です。
計算すると「120x+1,400-200x=1,000」で、xが入った項を左辺に寄せると「-80x=-400」になります。
両辺を-80で割ると「x=5」となり、答えは「5個」です。
一次方程式は数学の基本!解き方をマスターしよう
中学1年生で学習する「一次方程式」は、数学の基本ともいえる単元です。計算・図形・関数などの多くの分野に登場するからこそ、解き方をマスターすることで成績アップも期待できます。
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