城南コベッツ馬込沢駅前教室

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馬込沢駅前教室のメッセージ

文字は文字通りに読むのが当たり前?文脈や行間を読むのは読み手に必要な国語力です。

2024.03.07

先日、某論破王と某議員のやりとりが話題になりました。
いろいろ面白いポイントはあるんですが、私が気になったのは
論破王:
一定の条件を満たしたら、警察官は人を殺しても殺人罪には問われないという法体系を警察官による"死刑"と、書いたわけですが文字を文字通りにしか読めない人が多いみたいですね
これに対し、
某議員:
じゃあ最初からそう書けばいい事です。文字は文字通りに読むのが当り前。文字通りに読んだら間違っている事を書いておいて間違いを指摘されたら「それは本当はこういう積りだったんだ。読み取れないお前が悪いんだ!(文字通りでなければ暗にそう言っている)」とか、何処の小学生の言い訳かと思います
と反論しました。

ここで、これらのやり取りの正しさについて論じるつもりはありませんが、
「文字を文字通りにしか読めない人が多い」
「文字は文字通りに読むのが当り前」

と、いうのはある意味あっていて、ある意味間違っています。

人に何かを伝えようとするとき、書き手は読み手が正確に理解できるように伝える努力が必要です。
その点において「文字を文字通りにしか読めない人が多い」とは書き手が言っていいことではありません。
反対に、読み手は、書き手の言わんとするところを余すことなく読み取る努力が必要です。
指示語を正しく当てはめ、主述の関係を明らかにし、正しく読む。
「文字は文字通りに読むのが当り前」という主張は、当たり前ではないのです。

これらの主張は、書き手と読み手の立場がまるで逆です。

他方で、「文字は文字通りに読むのが当り前」というのは、こと小説や物語文には全く当てはまりません。

某元コメディアンの劇作家は舞台を見ているお客様の脳みそを借りるイメージの余白を作る(要約)ことを「借脳」という言葉で表しています。
文字を文字通り受け取ってしまうと、本来広がるはずのイメージがそのままの状態から膨らむことがなくなってしまいます。
また「行間を読む」(意味:文章には直接表現されていない筆者の真意をくみとる)という言葉があることからも、「文字は文字通りに読むのが当り前」というのは当たり前ではないことがわかります。

あえて「当たり前」という言葉を使うなら、書き手にとって「正確に伝わるようにするのが当たり前」であるし、読み手にとって「書き手の主張を余すことなく読み取るのが当たり前」なのです。

この当たり前をこなすことができるようになるには、練習が必要です。
だからこその国語の授業です。
国語力は、学問全ての礎(いしずえ)です。

あ、atama+から国語がリリースされるらしいですよ!




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