2021年度から中学生の教科書が変わります。
教科書が改訂されるとどうなるか?
学習内容がレベルアップしていきます。
・学習しなければならない量が増える。
・今までひとつ上の学年で学習していた一部の単元が下の学年に取り入れられる。
・思考力・表現力・判断力の強化
英語に関していうと、中学3年生は高校の内容が一部入ってくることになります。
(「現在完了進行形」や「仮定法」など)
中学1年生(現小6)は、小学英語がしっかりと定着していることが前提の内容になります。
また、小学校の教科書には今まで中学生で習っていた<be動詞>、<一般動詞の現在形>、<can>がこういう表現があるよというフレーズとして登場し、
中学1年生の授業では「小学校でこういうフレーズを習いましたよ」とフレーズの復習からまずは入り、そこから文法としての学習をしていくという流れになるようです。
そして、今まで2年生で習っていた「動名詞」などが1年生での内容として出てくることになりました。
中学2年生も同様に、今まで3年生で習っていた「不定詞」や「受動態」が2年生の内容として出てくることになります。
ここで気付いてほしい点として、今の中学生たちがそれぞれ4月から学年が上がった際に「学びそびれてしまう」単元が出てきてしまうことです。
もちろん、移行措置として内容を扱うことになりますが、指導する先生によってどこまで扱うかが変わったり場合によっては扱われないこともあるようなので要チェックです。
そして、何より覚えなければならない単語が増える!
今まで中学で扱う単語は1200語でしたが、今後は小学校・中学校通じて2500語(中学3年間で1600~1800語)
学習内容の量とレベルが上がり、そこにこの単語量です。
更に言語としてのコミュニケーション力にも力を入れていこうということで
今までは「聞く・読む・書く」が中心だったのが
英語4技能として「聞く・読む・話す・書く」
「話す」が加わり、英語で表現して話す時間がプラスされることになります。
しかし、1年間の英語の学習時間が増えているわけではないため、何かしらの演習時間が削られる可能性があります。
時間数は増えないのに学習量や単語量は増える......結構大変です。
数学に関しては「資料から必要な情報を読み取る」能力を上げていこうと「データ活用」を重視していく傾向が見られます。
中学2年生で「四分位範囲」や「箱ひげ図」
中学1年生で「統計的な確率」
小学6年生で「平均値」や「階級値」などの中1の内容
理科に関しては「生物」「物理」「化学」「地学」それぞれの分野の内容を整理して学びやすい順番になるようです。
社会は地理・歴史・公民の3分野ありますが、
そのうちの歴史分野は学習時間が5時間増え、代わりに地理の学習時間が5時間減ります。
地理では中学1年生で「時差」を習うようになります。
歴史では「ギリシャ・ローマの文明」「モンゴル帝国の拡大」と、世界史に少し踏み入れるようです。
縦の流れだけでなく、横の流れ・つながりにも視点を広げ全体を見て学んでいくことを重視する、高校の授業と同じようになっていきそうです。
これらの教科の学習内容が増えていくことに併せて、文章や情報を読み解く能力としての国語力も上げていく必要性が当然出てきます。
そのため、国語も「情報の扱い方」という項目がプラスされます。
今までは挿絵程度に出ていた文章内の図版やグラフについて着目、批評することにも力を入れていくことになります。
2020年には小学校でプログラミング教育が必修化になりました。
プログラミング教育は単にコンピューターを活用できるようにするためだけでなく、「論理的思考」を育てるためです。
物事を順序立てて、試行錯誤、解決する力を育てる目的があります。
前述した学習量の増加、データ活用重視の傾向、そこから情報を読み解いていく国語力の必要性につながっていきます。
つまり、小学生の段階から土台を作っていこうということですね。
この先、今以上に情報が溢れる時代になります。
その中で当然、いかに必要な情報、正確な情報を取捨選択できるようにしていくかが重要になっていきます。
生徒さん達は学習量が増え、難しくなり大変になっていきますが、できるようになった先はとても有用な力となります。
学習量、レベルが上がるこの年、早め早めの行動・対策をしていきましょう。
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2021.01.12
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