2023.05.26
藤原和博さんの講演
「最近は生徒の成績分布が変わってきている。かつては中間層が一番多かったが、
今は中間層が消え、塾に通っている上位層と、ほとんど授業についていけない
下位層(つまり、おちこぼれ)に分かれている。二分化されている。特に小学校
三年生の算数が、ちょうど「具体」から「抽象」に変わるところなので、そこが
分かれ目と言えます。今の子の多くは一人っ子なので、分けるという概念が育た
ないそうです。そのために分数からつまづき始めるのです。
また、学校の先生は今でも少なくなっている中間層に向けて授業をしているため、
先生がどれだけ頑張ろうと授業の質はなかなか上がりません。よって、今後は生徒
の多様性に対応できる授業を行う必要があります。そのためにタブレットの予習を
取り入れ、分かった子が分からない子に教える反転授業、つまり学びあい授業がこ
れからの公教育には必要です。知識事項は家で映像を見て学習し、実験や議論など、
集団でなければ出来ないことに絞って教室で行う形が望まれます。また、教務ビデオ
は先生職の人だけでなく、一億総教員化をして、その単元が一番得意な人間にやって
もらったらどうかと思います。例えば、「ごんぎつね」の朗読を一番上手な東北の
おばあちゃんにやってもらうとか(笑)」
・・・という内容のものでした。個別指導学習塾としてこれから何ができるのか
ということを考えさせられます。