2024.03.28
26日、教育委員会より、先月行われた公立高校入試の合格者平均が公表されました。結果は以下の通りです。( )内は昨年度のものです。
英語 47.0(55.3)
数学 55.6(53.0)
国語 64.0(75.1)
理科 57.3(51.0)
社会 54.8(58.4)
計 278.7(292.8)※
※合計は各科目の平均を単純に合計したものです。
【補足】
合計点としては令和に入ってからは一番平均が低い結果がとなりましたが、ここ近年が易しくなってきた傾向があるので、個人的には、いつもの難易度に戻ってきた印象ではあります。以前は神奈川県の入試は260~280点程度で平均が推移していましたが、令和以降は280~300点となっていました。この辺りは得点の教科が易しくなったり難しくなったりすることでで変動するものではあるので、全体をならして考えると、基本的には神奈川県の入試は270点~290点程度で考えるとよいように思います。
今年の一番のポイントは英語が難しくなったということかと思います。問われているものそのものに大きな変化はないのですが、使用されている単語、長文の内容という点で例年より難しくなっていたため、受験生は苦しめられたのではないかと思います。なお、英語の平均40点台というのは令和2年以来です。基本的には神奈川県の受験はそれ以前にも40点台の平均点は比較的多くあります。神奈川県の英語は「難しい」という認識がよいと思います。
国語は昨年から見ると平均点が大きく下がっていますが、昨年逆に簡単になって、例年の難易度に戻ったという結果です。国語は数年に一度極端に易しくなったり、極端に難しくなったりということがありますが、数値としては例年の程度の難易度ということになるかと思います。5科目の中では国語は「易しい」部類に入ります。
数学は数値上は例年程度の難易度ですが、実は把握しておきたい事項があります。それは、91点以上の高得点がとりにくい、ということです。数学の得点分布を確認すると、91点以上の人は全体(合格者)の0.7%ですが、同じ数値を他の教科で見ると、英語が5.6%、国語が3.5%、理科が4.9%、社会が5.9%です。
これは、数学では正解率が9%以下の難問が毎年3問出題され(10%を超えることもありはしますが)、1問6点で18点分出題されるためです。これらを3つとも落とすというケースは難関校合格者でも多く見られます。この点は入試の目標点を考える上では重要なポイントになります。
理科や社会は難易度の変動が落ちついてきた印象ですが、範囲によって難しくることがある教科でもあるので、受験生はこの点を頭に入れて対策を進めることが必要です。
詳細の数値は神奈川県の教育委員会のホームぺージにてご確認ください。
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