2021.09.14
9月14日(火)7時46分頃、関東から東北の広い範囲で地震があり、
東京都千代田区などで最大震度3を観測しました。震源地は東海道南方沖で、
震源の深さは約450km、地震の規模はM6.2と推定されます。
今回の地震は非常に深い所で発生する「深発地震」と呼ばれるものです。
「深発地震」とは、一般に深さ100キロメートルよりも深いところで発生する
地震のことを指します。「深発地震」は、別のプレートの下に沈み込む海の
プレートの内部で発生します。その震源は700キロメートルの深さに
達するものもあるといいます。(地球の大きさは半径約6378キロメートルです)
気象庁は、震源が非常に深かったため離れた地域にも揺れが伝わる
「異常震域」と呼ばれる現象が起きたとみています。多くの地震では
震央から同心円状に揺れの強い地域が分布しますが、この地震は
太平洋側の東から日本列島の下に沈み込んでいる「太平洋プレート」の
非常に深いところで起きましたが堅いプレートの内部では地震の揺れが
弱まらずに伝わりやすいため、関東や東北などでも揺れが観測されたと
いうことです。震源と揺れるところが違ったりするので「異常震域」と
言われてますが、現象としては異常ではありません。
一方、一般的な「南海トラフ巨大地震」はフィリピン海プレートがユーラシア
プレートに沈み込む境界付近で発生する地震で、想定される震源の深さは
10kmから40km程度とされています。今回の地震の発生メカニズムは、
南海トラフ巨大地震とは別要因と考えられます。