2023.07.10
という記事をよく目にします。
最近も読みました。
この手の記事に張り付けられている写真を見るに、そのほとんどがかけ算をつかった文章問題です。
結論から述べると「掛け算の順番は大事」です。
確かに、掛け算には交換法則があり、かける数とかけられる数をひっくり返しても答えは同じです。
単純な計算であるならそれで充分です。
しかし、文章問題はそうはいきません。
リンゴが2こ入ったかごが3つあります。ぜんぶで何こ?
文章問題が得意な子は、
ぜんぶでって言ってるからかけ算をすればいいから、2×3=6!となるでしょう。
一方で文章問題が苦手な子は、
「ぜんぶで」って書いてあったらたし算じゃないの?ということになりかねません。
ここでかけ算の順番の出番です。
ポイントは単位に注目すること。
使われている単位が同じときはたし算かひき算
使われている単位が違うときはかけ算かわり算
を使います。
今回は2"こ" と 3"つ" で単位が違うのでかけ算かわり算を使います。
「ぜんぶで」なので、かけ算
「わけると」などを使っていたらわり算です。
そしてもう一つ。
かけ算の場合には、答えと同じ単位になるように、順番を決めるのです。
答えの単位も"こ"なので、
2"こ" × 3"つ" =6"こ"
というルールを作るのです。
基本はこれでOK。
もちろん例外はあります。
面積は長さ×長さ=面積なので、このルールではうまくいきません。
だからこそ平面図形や立体図形には公式があるのです。
中学生になると、文字式の利用や、方程式の利用などで式を自分で立てる機会が増えます。
その時に、漠然と考えるのではなく、単位に注目して、加減乗除の選択肢を二択まで絞るだけでも一歩前進です。
自分で文章問題で式を立て、正解を導けるようになったら、脳内で計算順を崩すのは、むしろいいことです。
しかし、文章問題で式を立てられないうちに、答えがあっているから計算順が違っていてもいいじゃないか!となってしまうのはもったいないです。
計算順が違っていて減点されるのには理由があります。
納得できる理由もなく減点されたら算数が嫌いになる!だから正解にしろ!
ではなく、その時に大人が説明できるような一助になれば幸いです。