2024.02.12
■2024年共通テストを振り返って...【数学に見る新学習指導要領完全移行と共通テスト】
こんにちは。
城南コベッツ 京成中山教室です。
以前の記事で、新学習指導要領の実施により
数学Bからベクトルが消えるのに伴い、共通テストからもベクトルが消える?
とお伝えしましたが、あちらに関しての続報です。
来年度より共通テストの数学ⅡBの枠に数学Cが新設され
数学ⅡBCとなり、ベクトルは続投、かつ「平面上の曲線と複素数平面」が
新たに追加されることになりました。
「平面上の曲線と複素数平面」はこれまでの学習指導要領では
数学Ⅲの学習単元だったものが、新学習指導要領にて数学Cへ変更となり、
それに伴い共通テストでも新設される数学Cの枠にベクトルと共に追加されます。
共通テストにおける数学ⅡBのうち、
数学Ⅱ
いろいろな式
図形と方程式
指数関数・対数関数
三角関数
微分・積分の考え
は内容に変更ありませんが、
(旧課程)
数学B
確率分布と統計的な推測
数列
ベクトル
この3単元から2単元選択解答
↓
(新課程)
数学B
数列
統計的な推測
+
数学C
ベクトル
平面上の曲線と複素数平面
この4単元から3単元を選択
と変更されます。
たしかにベクトルはこれまで数学Bで学習していた内容なので
変更がないといえばないですが、
問題は数学Cへ移動となり数学Bの授業内で扱わなくなった上で
ベクトルを同様に学習しなければならないという点です。
それでもベクトルを選択しない場合でも、
代わりに新設された複素数平面まで選択必須となるので、
数学ⅢCを学習しない文系生徒は不利になるでしょう。
そう考えると、共通テスト利用を考える文系生徒は、
数学Ⅲは不要でも数学Cの学習は必要になります。
もし学校の指導課程に文系で数学Cが無い場合は、
自主的に学習しなければなりません。
あるいは、これからは数学Cだけは部分的に文系生徒でも
理系生徒に混ざって学習することになるでしょう。
更にここから、「情報」が新設されるので、
特に国公立文系は実質的に
これまでの使用教科にプラスで数学C、情報を
共通テスト対策として行っていかなくてはなりません。
共通テストが実施されてから既に4回目となり、
傾向も見えてきた頃ですが、
来年度の共通テストはもう一波乱起こりそうです。
少なくとも、文系理系問わず数学Cと情報の共通テスト対策の需要は急増しそうです。