うちの子勉強ができなくて...
多くの保護者様が抱えるお悩みの1つだと思います。
ただ、勉強ができない、にもいくつか種類があると思っています。
まずは、
①勉強をそもそもしていない
②勉強のやり方がわかっていない
③勉強をしても忘れてしまう
といった、なぜできないかの切り分けをしてみましょう。
そうすると、課題が見えてくると思います。
塾では、この切り分けを必ず最初に行います。
その上で、できない理由に応じた対策を進めていきます。
お子様の勉強でお悩みの点がございましたら、
是非お気軽にご相談ください。
今回は、親世代が受けた学習内容と、
今のお子さんの学習内容には違いがある、というお話です。
公立学校で学習する内容は、「学習指導要領」により決められています。
そのため、公立学校で九九を小1で学習したり、
高校内容を中学校で学習したり、といったことはできません。
そして、この学習指導要領の中身ですが、4年に1度改訂されています。
さらに、10年に一度大きな方針の見直しが入るようになっています。
一度は耳にしたであろう、「ゆとり教育」なども、
この学習指導要領の見直しに由来するものです。
こちらは、本来の意図と異なる捉えられ方をされてしまい、
結果として失敗と位置付けられるようになってしまいました。
(このあたりの話は今回は割愛します)
さて、この学習指導要領ですが、算数・数学では近年、
主に割合・統計といった分野での大きな学年移動が起こっています。
具体的には、「速さ」「比」といった分野の低学年化、
「データの統計」の各単元の早期学習化が挙げられます。
最も大きな変化では、「箱ひげ図」「四分位数」が、
高校学習範囲外から高校学習内容に移り、その4年後には
高校学習内容から中学2年での学習内容に移り...といった事があります。
これはもちろん、AIを含むデータサイエンティスト・プログラム関連の
人材強化が根底にあります。昔は大学レベルで扱っていた内容が、
今や中学生がやるようになったのですね。
統計関連以外でも、日常生活との関わりや思考力・判断力・表現力といった
観点が強化され、結果として典型問題の暗記だけでは対応できないレベルの
問題が多くあらわれることになりました。実質的な難化と言えるでしょう。
今のお子様は難しい問題やバリエーションに富む問題に対応する力が
求められるようになりました。
そのため、親が思うほど「簡単」ではない、と言えるでしょう。
世の中がアップデートされているように、
お子様の学習内容もアップデートされています。
お困りの際は、プロである我々講師にお任せください。
ときどき、ご相談の中で次のようなお話をいただく事があります。
「この程度の問題、普通できますよね」
「社会なんて、書いて覚えさせたら誰でもできますよね」
この「普通」「誰でも」という言葉、実はとても危険だと思っています。
なぜなら、お子様本来の力を見ずに、一般化しようとしているからです。
一人ひとり得意・苦手は異なります。
これは人間である以上仕方がない事だと考えます。
現状落ち込みがあるならば、その原因をしっかり見つけてあげて、
打開策を一緒に考えてあげるべきです。
根拠のない「普通」「誰でも」といった曖昧な尺度で測るのは
お子様のためにはならない、と感じます。
もう1つ、今のお子様の学習内容は、従来よりも難化していると言えます。
こちらについては次回お話したいと思います。
ときどき「公式が多くて覚えられなくて...」と言った声をききます。
そうしたお子さんの多くは、「全ての公式を丸暗記」しようとしています。
例えば、三角関数に出てくる加法定理・2倍角・半角・積和・和積...といった
公式をすべて丸暗記で対処しようとしたり、
判別式を意味を考えずに丸暗記しようとして係数や符号を間違えたり...と
いったものです。
三角関数の公式であれば、「加法定理」さえ覚えておけば、
その他の公式は基本的にその場で計算すれば作り出せます。
唯一、加法定理だけは覚えておいた方が良いでしょう。
計算でも出せますが、時間がかかります。
判別式についても、解の公式のルートの中身と同一であると覚えておけば、
係数や符号で迷う心配はありません。
(これも同一であるのには理由があります。
解の公式のルートの中身が負の数であれば実数解が存在しないし、
ルートの中身が0であれば重解になるからです。)
もちろん、公式そのものを丸暗記しておく事で、
短い試験時間で対応する力は上がるでしょう。
ただし、覚え間違い、勘違いといったリスクも同時に発生する事を
認識しておく必要があります。
数学の公式こそ、「なぜそうなるのか」といった理屈をしっかりと理解しておき、
いざというときに計算からも導けるようにしておきましょう。
数学は、実はこういった本質的な理解で、差がつく教科です。
国語や現代文といった教科は、よく「センスが必要」と聞かれる教科です。
しかしながら、本当にセンスが必要なのでしょうか?
確かに、本を読むスピードが速かったり、文章を読んだ際に
論説文(説明文)であれば論理展開が、
物語文であれば登場人物の心情理解や人物関係(相関図)が
パッと頭に思い浮かんだり...といったタイプの人はいます。
これらの事柄を「センス」と捉えているのかな...と個人的には考えています。
ただし、これらも「演習」の賜物であると思います。
数学や英語の習得に「問題演習」が必要なように、
国語科の習得にも「演習」が必要なのです。
この演習が、小さいときからの読書やアニメ・映画などを含む
各コンテンツの視聴により知らず知らずのうちに身に付いた子どもが
一定いるに過ぎないのだろうと考えています。
そして、この「センス」に頼っていたお子さんは、
某大学の120字の記述問題で撃沈する...などといった話もよく聞きます。
国語や現代文は、戦略的に「読む」練習をすべきです。
具体的には、語彙を知り、文章の構造を理解し、
その上で要約力や記述問題への対応力を高めていくべきです。
戦略的に読み進めることで、国語が苦手な人でもしっかりと読み進め、
記述問題にも対応させる事が可能です。
国語科は、非常に奥の深い教科であり、なかなか人に教えるのが
講師自身も習熟していないと難しい教科でもあると思います。
城南コベッツでは国語指導についても
お子様の学習レベルに応じて様々な指導方法をご用意しております。
国語の伸び悩みを感じられたら、是非一度ご相談ください。