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文章題が苦手なお子さん、非常に多いですよね。
そして、多くの親御さんは、これを「国語(読解力)」が
不足しているから...と結論付ける事が多いように感じます。
ただ、個人的には「国語」は殆ど関係がないと考えています。
もちろん、関係する場合もあります。
例えば、「~定価の2割引きで売りました。
利益はいくらでしょう。」といった問題では、
「2割引き」「利益」といった言葉の意味や
「2割引きで売ったということは、その分利益が減った」
といった読み取りが必要です。
これらは国語的な要素が含まれているともいえるでしょう。
しかしながら、文章題が苦手なお子さんの大半は、
先般お話したような「必要な情報の抽出・整理」が
できていない場合がほとんどです。
「この問題で使う情報はどれか」
「この問題では掛け算を使うのか、足し算を使うのか」
「まず何を求めなければならないか」
こういった情報整理がうまくできず、
文章題が答えられていない事の方が圧倒的に多いでしょう。
ですので、端的に「国語だ!」と捉えるのではなく、
文章題の練習は文章題で、国語の読解力は国語の文章で
それぞれ鍛えてあげるのが良いと思います。
数学で間違えやすい変形として、
「移項」や「平方完成」といったものがあります。
では、そもそもなぜこれらの変形を行う必要があるのでしょうか?
共通しているのは、「式を見やすいように整理している」という事です。
例えば、
x-2=3x+6
という方程式について、何も変形せずにxを求めるのは難しいです。
そこで、文字を含む項を左辺に、数の項を右辺に移す事で、
式を見やすくしているんですね。これが移項です。
平方完成も、主に2次関数の頂点を求める際に使われる変形です。
なぜ平方を作る形で変形を行っているのかというと、
y=ax^2
をx軸、y軸方向にどれだけ平行移動したかがわかるように変形しているのです。
(このあたりは詳しく話すと長いので割愛します)
こうした、「なぜこの変形をするのか」「なぜこの公式」を使うのか、
といった背景を知っておくと、
よくわからないけれど手を動かしている状態から脱出でき、理解も深まります。
背景を知っておく事は、数学だけでなく、どの教科でも有効です。
単なる暗記とならないよう、普段から意識づけておきましょう。
国語(現代文)や英文読解、文章題が苦手なお子さん、多いですよね。
克服法として度々話題にあがるのが、「読書」は役に立つのか?というものです。
個人的な意見としては、「一部役に立つ」ものだと思っています。
もう少し、詳しくお話します。
まず、文章読解に必要な「読解力」と「読書」は同じではありません。
必要とされる力はまるで異なりますし、「読解力向上」のために
「読書」はそれほど役に立たないでしょう。
ただし、読書は、「正しい文章」に触れる機会であるとも言えます。
現代では、インターネット、SNSなどの台頭により、
誰でも文章を発信する事が可能となりました。
一方で、文法的に誤りがあったり、構成・情報が整理されていなかったり、
所謂「正しくない」文章が散見されるようにも感じます。
本は、自費出版の一部を除いて、必ず校正や編集が入ります。
プロの目線で、正しい文章に直す作業が入る訳です。
校正者がいい加減でない限りは、「正しい文章」として出版されます。
「正しい文章」に数多く触れることで、
誤った文章、引っ掛かりのあるような表現を見抜くことができますし、
文章の流れを読み進めながら捉えることも可能になります。
文章を読み進めるスピードも速くなるでしょう。
そうした意味で、「読書」は文章読解の助けになると考えています。
高校3年生の志望理由書や小論文を見ていても、
「正しい文章」が書けないお子さんはたくさんいます。
このような時代だからこそ、「読書」を通じて「正しい文章」を会得する事が
求められるのかもしれません。
今回は数学のお話です。
算数や数学が苦手なお子さんを見ていると、
「情報整理」が苦手なお子さんが多いな、と感じます。
例えば、文章題であれば、
りんご:120円、みかん:150円、あわせて8こ
のように必要な情報を抜き出すことだったり、
相似な図形の問題であれば、
相似な三角形を抜き出して、比がわかりやすいように
向きを揃えて書くことだったり、
そうした必要な情報を抽出した上で、
整理して書き出す事ができないお子さんが多いです。
大海原のような状態のまま、計算式を立てようとするので、
立式で脱落するか、あてはめるべき数値を誤ってしまう
(そして、これを「計算ミス」だと誤認してしまう)
ケースが多いのだと思います。
情報を整理すると、数字の写し間違い、
対応する辺の勘違いなどを防ぐことができ、
結果として得点力の向上に繋がります。
まず情報を整理する、これは算数・数学における
大原則であると心得て欲しいと思います。