城南コベッツ綾瀬中央教室

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2021.10.23

年々英語に対する必要性や意識が上がってきている昨今ですが、英語学習を進めるうえで、一つの指針になるのが英検かと思います。そこで、今回は英検準2級の1次試験について、その出題内容や対策の方法などをご紹介します。

■出題内容
構成は以下のようになっています。
【リーディング】
1.単語・熟語・文法
2.会話文
3.長文(空所補充)
4.長文読解

【ライティング】
質問に対する回答を英文で書く

【リスニング】
1.会話の応答文選択
2.会話の内容一致選択
3.文の内容一致選択

のような構成です。それぞれ見てまいりましょう。

【リーディング】
1.単語・熟語・文法
 英検はどの級でもそうですが、ここの大問が1番問題が多く、一番難しいところになります。といいますのも、例えば英検準2級は高校中級程度ですが、そのレベルのものがそのまま問われるのがこのパートです。逆に言えば、以降の長文等は高校中級程度より難易度の下がる単語や文法で問題が作られているので、考え方によっては易しいと言ことになります。
 したがって、このパートはリーディング37問中20問を占めますが、合格点を取るためにこのパートで高得点を目指す必要はありません。全体の合格点はおよそ6割程度ですが、このパートでは半分取ることができれば十分、4割程度になってしまっても、他のパートやリスニングで挽回することは十分可能です。

2.会話文
 会話文の穴埋め問題です。5問出題されますが、特別な会話表現が出題されるわけでなく、会話の流れの中で意味がつかむことができれば正解できます。語彙力が問われることになりますが、難しい単語が出題されることはないので、このパートでしっかりと4,5問正解できるようにすることが大切です。

3.長文(空所補充)
 長文中の空所補充です。全5問出題され、物語文中に2問の空所、説明文中に3問の空所がある問題になっています。上記の会話文よりは長い文の中で問われるので、時間がかかるケースがありますが、試験時間が足りないということにはならないことが多いので、ゆっくり訳していきながら流れをつかめばしっかり正解することができます。長文中に難しい文法が問われることはなく、中学生までの文法でほぼ読み切ることができます。

4.長文読解
Eメールの問題と説明文の問題が出題されます。設問はそれぞれ3問と5問です。こちらも難し目の単語や文法が使われていることはなく、中学校までの語彙や単語がきちんと入っていれば、読みることのできる内容です。ただし、説明文は、単語の意味が取れても内容が頭に入ってこない、というケースがあるため、比較的解きづらいという人は多いです。

【ライティング】

1問のみの出題です。質問された内容に50~60語で回答します。質問内容は、身の回りのことや自分のことを問われるようなものとなっています。


【リスニング】

 共通して言えるのは英文は1回しか読まれません。1回読みのリスニングに慣れておく必要がありますが、ゆっくり読まれますので、しっかり練習して臨めば難しくありません。
 また、設問が印刷されていませんので、注意して問題を聞く必要があります。
 それぞれのパートで10問ずつ出題されます。

1.会話の応答文選択
 この問題は、問題文も選択肢も印刷されておらず、すべて聞くだけでこたえる問題です。内容は会話文を聞き、最後の返答としてふさわしいものを選ぶ問題です。

2.会話の内容一致選択
 会話を聞き、内容に一致するものを選択する問題です。選択肢のみ印刷されています。
 1文1文が長くないので、注意して会話を聞くことが大切です。基本的には男女の会話になっていますので、それぞれがどのような内容を言ったか、どのような行動をしたかをしっかり聞き取ることが大切です。 

3.文の内容一致選択
 話し手があるものを説明していますので、その内容に一致するものを選びます。一人で話をしているので時々1文が長くなりますが、易しい問題もありますので、それを確実に正解するようにすればよいでしょう。



■解き方・対策について

では、上記を踏まえてそれぞれどのような対策をすればよいかを見ていきましょう。

【リーディング】
●単語・語彙について
 合格だけを考えるのなら、前述したように、始めの語彙問題のところで高得点を目指す必要はありません。ですから、難し目の単語を多く覚えるというように対策をする必要がありません。ただし、基本的な語彙がないと後半の長文問題が読めませんので、単語力に不安のある人は、英検用の単語帳などを使って、中難度の単語までは頭に入っている状態にしたいところです。中学校で学習した単語がほとんど頭に入っているという状態であれば、多少知らない単語はあっても、十分に長文は読めるはずです。

※単語帳について
 どの単語帳を使えばよいかという疑問があるかと思いますが、準2級程度であれば、これまで使った単語帳をしっかり覚えるという程度でも問題はありません。しかし、英検は同じような単語がよく使われますので、英検用の単語帳を使って勉強をすると効率的ではあります。後半の長文を読んでも知らない語彙が多いという場合は、英検用の単語帳で対策をしたほうがよいでしょう。

●長文について
英検の問題は非常にわかりやすくできています。どの級にも言えることですが、長文はどの題材も段落ごとに分けられており、設問はその段落順に問われます。段落を超えて問われることはないので、その段落をきちんと把握できれば答えがわかるようになっていますので、解答の手がかりは探し易くなっています。
選択肢は、正解の選択肢以外は、書いていない内容があったりしますが、注意すべきは、本文中に使っている単語を組みわせて全く違う内容を言っているものです。この選択肢に騙されることが多いので、解答の確認の際には、どういうひっかけで選択肢が作られているかということまで確認しておくことが大切です。

単語のパートで正解率が半分になるのなら、長文では7割以上の正解が必要です。語彙や文法は中3の英文法がわかっていれば十分に対応できますので、自分がどの問題で正解できるのか、苦手とするのかを過去問等を使って把握することが大切です。その上で、その設問をしっかり練習するというようにしておくと点をあげていけるでしょう。例えば、最後の長文は、高校入試の問題程長くありませんが、説明文になっているため、苦手とする人がいます。ただし、4問中、易しい問題もありますので、時間配分を上手に行って、確実に点を取っていく練習をしていきましょう。

【ライティング】
英文を書くことに慣れていないと、一見難しそうに感じるのがライティングですが、英検のライティングは型通りに書けば一定の点数が取れるようになっていますので、決して難度の高いものではありません。
以下に、問題と解答の例をご紹介します。

Do you think that people will stop sending letters in the future?
「将来人々は手紙を送るのをやめてしまうと思いますか」

→ I think people will stop sending letters in the future. I have two reasons.
First, sending letters takes a lot of time. 
If we use SNS, we can tell our situation quickly.
Second, most people have a cell phone. So if we have something to tell our friend,
we will call them instead of sending letters.
For thse reasons, I think people will stop sending letters. (65語)

準2級の問題では比較的、身近なことが問われます。理由は2つ書くと指示されています。50語から60語と記載がありますが、目安ですので、超えても問題はありません。

さて、課題はほとんどの場合、ある意見に対して賛成か反対かのようなものが出題されますが、ここで大切なのは自分が本当に思っているかどうかは関係がないということです。YesにしろNoにしろ、英語で2つ理由をかけるのはどちらか、ということを考えます。ですので、まずは、基本的にはかならず、Yes,Noどちらの面も考えてから、書きやすい方を選択しましょう。

ライティングで多くの人が心配するのは字数を満たせるか、ということですが、前述したように、型を覚えるとよいでしょう。上記の例では、

●はじめに設問の文をそのまま使い、YesかNoをはっきりさせる。
YesならI think~、NoならI don't think~とし、~の部分に設問の文を使います。
さらに、I have two reasons.とかきます。

●理由が2つですので、段落で分けて、1つ目をFirst、2つ目をSecond,とします。

●最後はまとめで、For these reasons,~とし、~の部分は初めに書いたことと同じ文を改めて書きます。

としています。これだけでも、ある程度の字数になるので、あとはそれぞれの段落で、2文程度ずつ書くと字数を満たせると思います。

言いたいことはあっても英語にするのが難しいというケースがあります。この場合は簡単な表現に言い換えれば、意外と書くことができます。これについては事前に練習しておくとよいでしょう。

関係代名詞や、接続詞を上手に使えるようにしておくと、字数を多くできる上、英文として幅が出てきますが、準2級であれば、無理をして難しい文章にする必要はありません。文法ミスは減点になりますので、心配であれば、1文ごとに区切って書くという形で問題ありません。

多少点を高くするのであれば、同じ表現を避けるなどの工夫をするとよいでしょう。上記の例であれば、sending lettersを繰り返し使っていますので、writing などに変えるとくどくならなくなります。また、最後のまとめの文をはじめとは違う表現に変えるとよいでしょう。

【リスニング】
前述したように1回読みですので、1回で英語を理解する力が必要です。これに対応するには普段から英語を何度も読み返さないで理解できるようにしておくことが大切です。リスニングの対策として、何回も聞けばよいと思いがちですが、聞く以外に練習すべきことはあることを意識しておきたいところです。

一般にリスニング問題はリーディングの長文よりもさらに簡単な表現を使っていることが多いです。準2級であれば、中学英語の標準的なものからの出題ですので、これらを1回で理解できるようにすれば、比較的点数は取りやすいはずです。

音声が流れている間に選択肢を見ていると、あわててしまい音声が聞けなくなるという場合があります。これをできるように練習するのも一つの方法ですが、あえて、音声に集中して、音声が終わったら答えるということでも問題はありません。ただし、解答時間は多くないので、この場合、選択肢を見てすぐに意味を取れるようにする必要があります。どちらが良いのかは、実際に過去問等で練習をしておくとよいでしょう。

第2部の会話文は男女の会話になっており、問題によっては、男性または女性について問われることがありますので、しっかりと聞き分けましょう。なお、会話である分、人が入れ替わる際に一拍あきますので、会話文は聞き取りやすいかもしれません。

一方第3部は一人が一方的に話をしていますので、上記のように切れ目が少ないですが、何かを説明しているものでは話すスピードがややおちますので、落ち着いて聞けば聞き取ることができるようになるでしょう。点を取りにくいのは第3部かと思われますので、第1部や第2部でまずは点を取れるようにするというのがよいでしょう。


英検準2級は中3生~高校2年生がよく受ける級となっています。高校卒業までに2級を取得しておくと、大学進学等に有利になりますが、英語が苦手な人であれば、3級や準2級を合格できるような力をつけておくとその後の英語学習に役立つでしょう。

英検はきちんと対策をすれば、合格できるように作られていますので、上記のようなことをしっかりと把握したうえで臨んでみてください。

英検対策等でお悩みがあればぜひご連絡ください。個人別に合わせたプログラムをご提案いたします。

2021.09.11

英語を学習していると、日本語ではこういうけど、英語ではこう読むんだよ、というのをいくつか見かけると思います。

比較的よく見かけるのは、tomatoでしょうか。
「トマト」ではなく「トメイト」と発音すると習うことが多いと思います。

しかし、「トマト」と本当に読まないのでしょうか。
実はイギリスではtomatoは「トマト」と発音します。「トメイト」と発音するのはアメリカというわけですが、こういったことはあまり学校では習いませんね。

個人的にはこうしたことを知っておいた方が楽しく英語が学べるとは思いますが、英語が苦手、嫌いな人にとってはかえって余計な情報かもしれませんね。

ただ、英語に多少興味がある人であれば、こうした英語の使われ方の実際を学ぶことで、英語により興味を持てるようになると思うので、いろいろと調べてみるとよいと思います。

ここでいくつか紹介してみましょう。
皆さんに身近なものでいうと、お店の名前は面白いかもしれません。

たとえは、GODIVA
イギリスでは「ゴディバ」ですが、アメリカでは「ゴダイバ」です。知ってましたか?
IKEAも有名ですね。
イギリスでは「イケア」ですが、アメリカでは「アイキア」といった発音です。

イギリス英語とアメリカ英語の違いは本当にたくさんあります。言い方が違うだけでなく、発音の仕方も実は違いますので、リスニングなどで、違いに気づけるようになると非常に面白いです。

なお、最近の英語試験はイギリス、アメリカだけでなく、カナダやオーストラリアの英語も混ざっていることがあります。特にオーストラリアは、また違った発音をすることも多いので、英語をたくさん聞いて、聞き分けられるようになるとより英語を楽しめるとおもいます。

2021.09.01

今年は中学校の学習指導要領が変更となり、中学生の英語学習はこれまで以上に大変なものになりました。その中でも一番顕著なのが中1です。

すでに小学校では英語が教科化しており、英語に触れる時間は確かに増えています。その状態で中学校に上がるので、ある程度大丈夫かと思いきや、小学校では文法を扱わないまま、書いたり単語を暗記したりすることも少ないまま中学校に上がり、中1で一般動詞とbe動詞の文章を並列に扱い、定期テストで書くことを問われるテストになるわけですから、生徒たちにとって大変なのも無理はありません。

ここで気になるのが、小学校から英語を学校以外でも学習してきたのに、というケースです。これは今年に限りませんが、小学生の時に英会話をやってきていても、中学校で苦労するということは少なくありませんが、今年は特にそれが顕著のようです。

決して英会話スクールを否定しているわけではありません。むしろ、個人的には、低い学年の時から英語に触れえる機会はよいとさえ思っています。なぜなら、英会話をやってきたお子さんたちは、言われればわかるという状態になっており、4技能という観点でいえば、リスニングに特に強い状態になっているわけです。ですから、こうした生徒さんたちは、頭の中には文章が入っていますが、それが使えていない状態だけなので、それを使える状態へもっていくことができれば、スムーズに学習が進むわけです。

イメージとしては、我々日本人は日本語を話しますが、国語の点が全員よいかというと、それはなかなか難しいという、ことに似ているということになると思います。

ですから、必要なのは、4技能(読む、聞く、書く、話す)をバランスよくやることが大切です。正直当教室は通常の学習塾ですので、読む・書くの2技能が中心となる指導にはなりますが、英語力をあげていくという観点では、英会話や学習塾をうまく使っていくことが大切になるかと思います。

現在英会話に通われている小学生さん、特に5年生、6年生さんは、時間等様々な要因が許せば、塾との併用をお考えになるとよろしいと思います。

具体的にどのようなことが必要になるのか、などの詳細は直接教室までお問い合わせください。

2021.05.12

神奈川県教育委員会より、令和4年の入試日程が発表されました。

●募集期間:令和4年1月25日(火)~2月1日(火)
●志願変更期間:令和4年2月4日(金)~2月8日(火)
●学力検査:令和4年2月15日(火)
●面接及び特色検査:令和4年2月15日(火)、16日(水)および17日(木)
●追検査(※):令和4年2月21日(月)
●合格発表:令和4年3月1日(火)
●追加の検査(※)令和4年3月10日(木)
●追加の検査の合格発表(※)令和4年3月16日(水)

※2月の「追検査」はインフルエンザの罹患等によりやむを得ず受験できなかった場合に受けられるものです。
※3月の「追加の検査」は新型コロナウィルスの感染者および濃厚接触者の認定を受けた場合、希望する場合に受けられるものです。

詳細や定時制の受験につきましては、教育委員会のホームページにてご確認ください。

2021.04.24

今年から始まった共通テストの英語は、ご存じの方も多いと思いますが、すべてが長文問題という形式になりました。以前のセンター試験もそうでしたが、時間が足りない、という受験生は多くいたと思いますし、これから受験の対策を始めていく人たちも、必ず一度はぶつかる壁になるかと思います。

そこで、共通テストの英語の問題を時間内に解けるようになるために必要なことをご紹介していきます。


1.語彙
これに関しては、二つの観点があります。まず1つは、単純に語彙力の多さ。知っている単語が多ければ多いほど読みやすくなるのは想像がつくと思います。当然、すべての単語を知っている状態で読むというところまで持っていく必要はありません。出題者側もそこまでのことを想定しては作っていませんが、語彙力が多ければ多いほど文章を読みやすくなるのは間違えのないところです。
そしてもう一つ大事なのが、意味を即答できるか、ということです。普段の単語練習の際に、思い出すのに時間がかかっているものを「覚えた」という扱いにしないことが大切で、瞬間的に意味が分かるか、という観点で単語練習をしていくようにしましょう。

2.精読力
ゆっくり読んでわからない文章を早く読んでも当然わかりません。早く読めるようになるためにはまず、一つ一つの文章をゆっくりででもきちんと訳せるようになる練習を重ねる必要があります。いわゆる「英文解釈」ということをしっかりと行うことが大切です。1つの長い文があった時に、どれが主語で、どれが修飾語で、それが何を修飾していて・・・、ということをまずはじっくり練習してみましょう。それをスムーズにできるようになれば、だんだん早く意味が取れるようになります。

3.時間内に解く練習→大問ごとの練習
1や2で土台をしっかり作ってからようやく時間内に解ける練習をします。ここで、すべてを解いてくとはじめは時間内に終わらないことも多いので、時間のかかる大問だけの練習も効果的です。ただ、共通テストはまだ過去問が1つしかないので、多少の変化があるつもりで練習することが大切です。

4.解く順番(作戦)
共通テストの問題は一つ一つは難しくない問題ですが、80分の試験として、一気に解くとなると、時間が迫ることによるプレッシャーがかかり、普段わかるものもわからなくなるということが起こります。ですので、どの順番で解くのがいいのかということを、過去問や模試、練習問題等で確認していきながら、自分の解きやすい順番を見つけることが大切です。
易しい問題を先に解くか後に解くかは完全に人によりますので、絶対この順番で解くべし、というのはないかと思いますが、自分が一番点が取りやすい順番を見つけることも欠かせません。

これらが、共通テストを時間内に解けるようになる過程なのですが、最後に一つ大事なことがあります。
「時間内に解く」というのは、必ずしも高得点につながるわけではないということです。
というのも、早く解くことで、きちんと読まずにたくさん間違えてしまう、ということが起こるからです。一番大切なのは「早くかつ正確に解く」ことです。このうち優先順位の高いのは当然「正確に」というほうです。ですから、目標点にもよりますが、実は時間内に終わらなくてもよい、という考えもあるということは忘れてはいけません。目標点が7割だとしたら、一つの大問を解かなくてもよい、ということになり、その分使える時間が増えるので、目標点を取りやすくなるということも考えられます。取らなければいけない点が何点で、そのためにどの問題を正解すべきか、ということを考えるのも一つの作戦かと思います。


正確に解ける力を十分につけて、慣れてきたら早くなるというようにすすめましょう。
英語の力をつけていくのに近道はありません。急がば回れ、ともいいます。やるべきことを地道に頑張っていくことが、時間内に解くために一番大切なことです。