2024.01.01
問題構成
大問1 漢字の読み書き 8問 8点
大問2 説明的文章 9問 15点
大問3 文学的文章 7問 15点
大問4 表現に関する問題 5問 12点
計29問 50点
第1回の県学調では、古典は出題されませんでした。
傾向・難度 大問の構成は昨年度と同じです。
大問内の小問数は年によって変化します。
令和3、4年度に続き今回も「表現に関する問題」が出題されました。
また、小問数は過去最多の5問になりました。
「文章中の言葉を使って書く問題」にとどまらず、「自分で考えて書く問題」の割合が増えています。
その分答えのパターンは複数考えられ、採点者の裁量に頼る部分が多くなっているともいえます。
難度が高いというわけではありませんが、問題の意図を読み取る力や自分の考えを言葉で表現する能力が問われます。
令和5年度大問ごとの特徴
2016年度以降、第一回で毎年出題されていた「熟語の構成」が出題されませんでした。
説明文
テーマは「食品ロス」です。
引用文だけでなくグラフも載せられており、グラフの読み取り問題もありました。
問三は、文章の数値から削減量を「計算する」問題でした。
「570万-489万」の繰り下がりもあるひき算です。
本当に国語の問題なのかと戸惑った生徒が少なからずいたかもしれません。
問七の記述問題は、「文章で筆者がしている工夫」を具体的に二つ書く問題です。
文章の工夫を選択する問題はたくさんありますが、記述で書くパターンは珍しい出題です。
視点によって解答は何パターンも考えられる問題だったといえます。
問八の記述問題は、昨年度に引き続き、本文内容を踏まえて「自分の考えを書く問題」でしたが、昨年度と違って字数の指定はありませんでした。
文学文
主人公は「祖母の介護を頼まれた大学生」でした。
問七は主人公の性格を、文章中の表現を根拠として自分の言葉で書く記述問題でした。
これも視点によって解答が何パターンも考えられる問題です。
模範解答は「ちょっと胸が痛んだ」を根拠としていましたが、さりげない描写を見逃した生徒も少なくなかったのではないかと考えられます。
表現に関する問題
「意見文」と「資料」について問いに答える問題でした。
今年度も昨年に引き続き3つの資料が提示されており、テーマは「エネルギー政策(省エネ)」でした。
問二は不適切な引用部分を抜き出す問題でした。
文末の「です」が「である」になっているというだけであり、問題の意図が読み取れない生徒も多かったと思われます。
問四は、資料に書かれた内容の理由を「想像」して書く問題でした。
ただし思考力を試されるというよりは一般常識を問うような内容でした。
問五は作文にあたる問題でしたが、去年と同じ「発表原稿の一部を埋める形式」であったため、空欄の前後に合う内容を、「常体」で書く必要がありました。
また、「150字以上180字以内」→「100字以上140字以内」→「80字以上100字以内」とだんだん字数が減っている一方で、配点は今年度から4点→5点となりました。