城南コベッツ横浜六浦教室

Tel:045-370-7986

  • 〒236-0031 神奈川県横浜市金沢区六浦1丁目12-21 ベラカーサ 2階A
  • 京急金沢八景駅 徒歩10分

受付時間:15:30~20:00/日祝休

  • 1対1個別指導
  • 1対2個別指導
  • ジュニア個別指導

2024.05.11

この式部の丞といふ人の、わらはにて書読み侍りし時、聞きならひつつ、
かの人はおそう読みとり、忘るるところをも、あやしきまでぞさとく侍りしかば、
書に心入れたる親は、「口惜しう。男子にて持たらぬこそ幸なかりけれ」とぞ、
つねになげかれ侍りし。
それを、男だに才がりぬる人は、いかにぞや、はなやかならずのみ侍るめるよと、
やうやう人のいふも聞きとめて後、一といふ文字をだに書きわたし侍らず、
いとてづつにあさましく侍り。読みし書などいひけむもの、
目にもとどめずなりて侍りしに、いよいよ、かかること聞き侍りしかば、
いかに人も伝え聞きてにくむらむと、はづかしさに、御屏風の上に書きたることをだに
読まぬ顔をし侍りしを、宮の、御前にて文集のところどころ読ませ給ひなどして、
さるさまのこと知ろしめさまほしげにおぼいたりしかば、いとしのびて、
人のさぶらはぬもののひまひまに、をととしの夏ごろより、楽府といふ書二巻をぞ、
しどけなながら教へたてきこえさせて侍る、隠し侍り。宮もしのびさせ給ひしかど、
殿もうちもけしきを知らせ給ひて、御書どもをめでたう書かせ給ひてぞ、殿は奉らせ給ふ。
まことにかう読ませ給ひなどすること、はたかのものいひの内侍は、え聞かざるべし。
知りたらば、いかにそしり侍らむものと、すべて世の中ことわざしげく憂きものに侍りけり。

【現代語訳】
この式部丞という人が、まだ子どもで漢籍を読んでいたとき、(私はそれをそばで)
聞き習いながら、その人(式部丞)はなかなか読み取らず、忘れるところも、
(私は)不思議なくらい理解が早かったので、漢籍に熱心だった親は、
「残念なことだ。(この娘を)男の子として持っていないことこそ不運なことだ」と、
いつも嘆いていらっしゃいました。
それなのに、「男でさえ、学識をひけらかす人はどうであろうか。(感心したことではない)
栄えていない人ばかりのようです。」と、次第に人の言うのも聞きとめた後は、
一という文字さえ最後まで書きませんし、とても漢字に不調法で驚きあきれるほどです。
以前に読んだ漢籍というものは、目にもとめなくなっておりましたのに、
ますますこのようなこのようなことを聞きましたので、どんなにかほかの人も伝え聞いて
私を憎んでいるだろうと、恥ずかしさのために、御屏風の上に書かれている漢詩文さえ
読まないふりをしておりましたのに、中宮様が、御前で、「白氏文集」のところどころを
私に読ませなさるなどして、そういった方面のことをお知りになりたそうでしたので、
人目を避けて、他の人がお仕えをしていない合間に、一昨年の夏ごろから
(「白氏文集」のなかの)「新楽府」という書物二巻を、おおざっぱにお教えしています。
そのことを隠していますし、中宮様も人目につかないようになさっていましたが、
殿も一条天皇もその様子をお知りになって、漢籍などをすばらしくお書かせになって、
殿は(それを中宮様に)差し上げなさる。(中宮様が漢籍を)読ませなさるなどは、
きっとあの口さがない内侍は、聞きつけることはないでしょう。もし知ったなら、
どんなに悪口を言うことでしょうと(思うと)、何事につけ世の中は煩わしいものですよ。

※式部丞=藤原惟規(ふじわらののぶのり)
※親=藤原為時(ふじわらのためとき)
※宮=中宮彰子(ちゅうぐうあきこ)
※殿=藤原道長(ふじわらのみちなが)
※新楽府(しんがふ)=とりわけ有名なのは白居易の50編で、社会批判や風刺の意図をもつ

2024.05.09

クリエイティブスクール(近隣では、釜利谷高校、横須賀南高校が該当します)

これまで以上に学習への意欲を高め、「わかる授業」の展開や「実体験からの学び」を
推進するために1クラス30人以下での授業など新たな仕組みを導入した高校です。
クリエイティブスクールでは、学力検査(いわゆる入学試験)は行いません。
「自己表現活動(作文)」「面接」と調査書の観点別学習状況を資料として、
総合的選考を実施します。

※横須賀南高校は、2008年4月 県立久里浜高校と県立岩戸高校が統合されて
県立横須賀明光高校が開校。2020年4月 県立横須賀明光高校と県立大楠高等学校が
統合し、県立横須賀南高等学校となっています。(場所は旧久里浜高校)

インクルーシブ教育実践推進校
(近隣では、津久井浜高校、横浜南陵高校、保土ケ谷高校が該当します)

「インクルーシブ教育実践推進校」とは、誰もが大切にされ、いきいきと暮らせる
「共生社会」をめざして、知的障がいのある生徒が高校で学ぶ機会をひろげながら、
みんなで一緒に過ごすなかで、お互いのことをわかりあって成長していくことを
目標にしている高校です。(令和6年度入学生から新たに4校を指定し18校になります)
インクルーシブ教育実践推進校について十分に理解したうえで、中学校卒業後の
進路を検討していただくため、各インクルーシブ教育実践推進校にて
「中高連携事業」を実施しています。

2024.05.08

鶴見大学附属中学校高等学校様より、当教室にご来校いただきました。
今年も「2024学校訪問」として、私立学校のご紹介をしてまいります。

鶴見大学附属中学校高等学校は、JR京浜東北線「鶴見駅」西口から
曹洞宗大本山總持寺(そうじじ)境内を通って徒歩15分、または
京浜急行線「花月總持寺駅」から徒歩10分、小高い丘に位置しています。
今年2024年、創立100周年を迎えます。

鶴見大学附属中学校高等学校のホームページはこちら、
https://tsurumi-fuzoku.ed.jp/

中学校の募集コースは、国公立・難関私立大学合格を目指す難関進学クラスと
中堅大学合格を目指す進学クラスの2コース編成です。
中・高6年間を2年ずつに区切った3ステージ制の指導を行っています。

授業ごとに各教科の教室へ移動する「教科エリア+ホームベース」型校舎は、
まず行動するという自主性を重んじる禅の教えの具体化です。

5月、6月の学校説明会は、以下の通りです。(予約制、すべて10:00~11:30)
5月11日(土)、学校説明会「卒業生が語る進学クラス・難関進学クラスの魅力」
5月25日(土)、校長先生といっしょに学校散歩!
6月8日(土)、学校説明会「つるふの国語・数学はココがすごい!」
6月23日(日)、体験イベント「ミツバチを観察しよう」

その他の学校説明会、個別相談会などはホームページでご確認ください。

2024.05.02

忘れじのゆく末まではかたければ
今日を限りの命ともがな

小倉百人一首第54首目 作者は儀同三司母(ぎどうさんしのはは)
高階貴子(たかしなのきし/たかこ)は平安時代の女流歌人で女房三十六歌仙に数えらます。
通称は高内侍(こうのないし)、または儀同三司母(ぎどうさんしのはは)です。

高階貴子は、関白になった藤原道隆に嫁ぎ、三男四女を授かりました。
藤原道隆との間に授かった子供たちの中でも、藤原道長と権力争いをした
「藤原伊周(これちか)」、清少納言が仕えた「藤原定子(ていし/さだこ)」、
刀伊の入寇を撃退した「藤原隆家(たかいえ)」の3人は特に有名です。

この和歌の意味
貴方は「決して忘れまい」とおっしゃいますが、
いつまでも心変わりしないなどありえないでしょうから、
お逢いできた今日を最後とする私の命であってほしいのです。

「将来、その気持ちがどうなるかわからない」と言いながらも、
今日この命が終わってしまえば、その言葉がずっと真実のままでいられるのです。