城南コベッツ神戸深江教室

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2024.03.08

=/ 学習評価の3観点 /=
 新学習指導要領では、児童や生徒が学校教育の中で身につけるべき力について、それぞれの観点から、①「知識及び技能」②「思考力・判断力・表現力等」③「学びに向かう力・人間性等」3つの柱としています。
新学習指導要領の全面実施と学習評価の改善について(3つの柱).png出典:文部科学省_新学習指導要領の資料より抜粋

 これに合わせて評価方法も変化し、①「知識・技能」②「思考・判断・表現」③「主体的に学習に取り組む態度」学習評価の3観点(学力の3要素)としました。
新学習指導要領の全面実施と学習評価の改善について(3観点).png出典:文部科学省_新学習指導要領の資料より抜粋(詳細は画像をクリック)

 学習評価の3観点のうち、①「知識・技能」はペーパーテストで確認できますが、②「思考・判断・表現」③「主体的に学習に取り組む態度」についてはペーパーテストで評価することが困難です。そこで注目されたのがルーブリックを用いた評価方法です。
参考:「評価」と「評定」 ← 詳細はコチラから

=/ ルーブリックとは /=
 ルーブリックとは、ペーパーテストだけでは評価できない観点、例えば、表現力、想像力、興味・関心、意欲、態度などを「マトリクス表」を使って客観的に評価する方法です。

 ある課題について達成目的(できるようになってもらいたいこと)を設定し、その達成のレベルを段階的に分けた表で示します。
● 縦軸:評価の観点(提出物、授業態度などに評価対象を分類したもの)
● 横軸:評価の基準(達成レベルをアルファベットや数字で数段階に分けて示したもの)

 関西大学では、学びの方向性と達成度を判断する評価ツールとして、レポート・プレゼンテーションなど各テーマごとにルーブリックを活用しています。(下記参照)

ルーブリックガイド_関西大学(学生用)-1.png出典:関西大学_ルーブリックの使い方ガイド(詳細は画像をクリック)

 この方法は、すでに各大学や私立中高一貫校などでの導入が進み、学校での評価基準として注目されています。
 ルーブリック(rubric)とは、ラテン語のrubrica(朱書き)の意味で、重要箇所や規則を強調する宗教用語が語源となっています。
ルーブリック_2014_10_Keyword.png出典:Between情報サイト_キーワードで読み解く大学改革の針路第 3 回 ルーブリック(詳細は画像をクリック)

 ルーブリックが注目される背景には「アクティブ・ラーニング」の推進があります。「アクティブ・ラーニング」に該当する学習方法としては「ディスカッション」「体験・実演」「他者に教える」などがあり、これらを行うことで学習の定着率が一層高まるとされています。
参考:ラーニングピラミッド ← 詳細はコチラから

=/ ルーブリックのメリット /=
 ルーブリックを活用すると、評価基準が明確になり、これまで評価が難しかったもの(表現力や意欲など)に対して公正な評価ができます。
 教師にとっては教師同士で指導方法を共有することができ、授業のねらいや目標を明確化できます。また、生徒にとっては自己評価の指針になり、学習意欲の向上につながる可能性があります。

 ルーブリックは、従来の数字で表す「量的な評価」ではなく、数字で表せない「質的な評価」を可視化するものです。
 内申点は、公立私立を問わず高校入試の合否に大きく影響します。テストの点数だけでなく、「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」という3観点も評価の対象になります。
参考:内申点の重要性 ← 詳細はコチラから

 普段の学習に対する態度が、そのまま内申点につながっていきます。

2024.03.04

=/ アダプティブ・ラーニングとは /=
 「アダプティブ・ラーニング(個別最適化学習) 」は、一人ひとりが持っている個性や能力、適性に合わせてプログラムを進めていく学習方法です。個人に合わせて学習内容が最適化されていくことで、より深い学びを得ることが可能となります。

 「アダプティブ(adaptive)」とは、「適応性のある」「適応力のある」という意味で、状況や環境の変化に対応し、適切な行動や機能を持つことができる性質を指します。
出典:weblio辞書

 従来の学習方法では、先生が多数の生徒に均一の内容をを教えることが一般的でしたが、現在では、ICT技術や人工知能(AI)が発達したことで、生徒の得意な単元や苦手な単元を瞬時に見極め、一人ひとりに最適な学習プランを提供することが可能になりました。
アダプティブ・ラーニング.png出典:atama+Edtech研究所

 文部科学省が推進している「アクティブ・ラーニング(主体的・対話的で深い学び)」による授業を実現するためには、生徒一人ひとりの理解度や興味・関心、性格などを考慮した学習活動の充実が必要であると考えられています。

=/ アダプティブ・ラーニングの必要性 /=
 文部科学省が、「アダプティブ・ラーニング」を推し進める理由は下記の3点です。

  1. アクティブ・ラーニング(主体的・対話的で深い学び)の視点による授業改善を進めていくためには、児童生徒一人一人の理解度や興味・関心、性格などを考慮した学習活動の充実が必要。(学習指導要領においても「個に応じた学習活動」について規定)
  2. その際、学力面だけでなく、良好な生活状況や心身の健康、教師と生徒や生徒同士の良好な人間関係などの環境づくりが不可欠であるため、学習指導のみならず生活指導等も含めて、一人一人へのきめ細かい配慮が必要。
  3. EdTechを効果的に活用し、教師に過度な負担をかけることなく、一人一人の状況に応じたきめ細かい指導をより一層促進。
学校教育をおけるICT、データの活用-14.png出典:文部科学省_未来投資会議 構造改革徹底推進会合 資料より抜粋

=/
アダプティブ・ラーニングの展開 /=

 日本の英語力低下が問題視されているなか、人工知能(AI)を用いた学習教材「atama+アタマプラス)」は「英文法」を最短時間で習得することに特化した教材を展開しています。
参考:英語力 ← 詳細はコチラから

 例えば「Was the door locked last night? (昨夜、ドアは鍵がかかっていましたか?)」という英文でつまずいた場合、この英文を理解できない原因は「受動態」がわかっていないのか、「疑問文」がわかっていないのか、それとも「過去形」などそれ以外の要素が原因なのかを分析・診断の上、最適な教材・体系的なカリキュラムをAIが個別に提供し、つまずきの原因を効率的に解消していくことで、英文法が最短で身につく内容となっています。
英文法.png
出典:atama+ プレスリリース_2019.07.18

 英語だけでなく、2024年3月現在、下記通り豊富なラインナップをご用意しています。
  • 小学生:英語・算数・国語
  • 中学生:英語・数学・国語・理科・社会
  • 高校生:英語・数学・古典・物理・化学・生物・世界史・日本史・地理・情報
 「アダプティブ・ラーニング」は、文部科学省が強く推奨している学習方法です。「基礎学力・スキル習得の個別化と効率化」を目指して、一人ひとりの状況に応じたきめ細かい指導を促進していきます。

2024.02.29

兵庫県の公立高校の入学者選抜が、2月27日(火)正午で出願が締め切られました。全日制全体の志願倍率は1.04倍で、昨年度の1.03倍と同水準となりました。

 2月26日(月)の出願状況と比較して、志願者数が大きく増加したのが神戸高校と西宮北高校です。
 神戸高校は、志願者が96人増え、0.87倍から最終的に1.17倍になりました。また、西宮北高校は、志願者が90人増え、0.59倍から最終的に1.09倍になりました。
  出典:兵庫県教育委員会資料

 普通科の志願倍率は、上位から、芦屋高校(単位制)1.56倍、兵庫高校1.49倍、市立西宮東高校1.47倍の順となっています。市立六甲アイランド高校(単位制)は、志願者が22人増え、倍率が1.32倍から最終的に1.44倍になりました。

 参考までに、志願者数が大きく増加した高校を「増加数」と「倍率の変化」で比較しました。
 それぞれの上位20校をで色分けしています。
最終確定と前日との比較_抜粋.png参考:兵庫県教育委員会資料より作成

 詳細は、下記をご参照ください。

 このあと、志願変更の期間(2月28日~3月1日)を経て、3月12日(火)に学力検査、3月13日(水)に総合学科の実技検査が実施されます。合格発表は、3月19日(火)です。
参考:志願変更制度 ← 詳細はコチラから

2024.02.27

2024年度(令和6年度)兵庫県公立高等学校入学者選抜における学力検査について、2月26日正午現在の状況が公表されました。全日制全体の志願倍率は0.99倍で昨年と同水準でした。

 普通科の志願倍率では、芦屋高校(単位制) 1.56倍、兵庫高校 1.49倍、市立西宮東高校 1.47倍、尼崎稲園高校(単位制) 1.44倍、市立尼崎双星高校 1.40倍が上位5校となりました。
 参考までに、御影高校 1.08倍、市立葺合高校 1.05倍、 市立六甲アイランド高校(単位制) 1.32倍、東灘高校 0.45倍 でした。
出典:兵庫県教育委員会資料

 複数志願選抜にかかわる第2志望志願者数は、10校で定員(推薦合格者・特色選抜合格者を除く募集定員)を超過しました。淡路高校(総合)は定員60人に対して志願者141人(81人超過)芦屋高校は定員140人に対して志願者219人(79人超過)神戸甲北高校は定員111人に対して志願者181人(70人超過)となっています。
参考:複数志願選抜 ← 詳細はコチラから
複数志願選抜にかかわる第2志望状況_20240226.png参考:兵庫県教育委員会資料より作成

志願変更.png
参考:志願変更制度 ← 詳細はコチラから

 兵庫県公立高等学校入学者選抜は今後、志願変更を2月28日(水)から3月1日(金)まで受け付け、学力検査が3月12日(火)、総合学科の実技検査が3月13日(水)に実施されます。合格発表は3月19日(火)です。

2024.02.26

=/ Educationとは /=
 「Education」という言葉の語源はラテン語「educatio」(エデュカチオ)にさかのぼります。細かく分解していくと、外へ(ex-)導く(duco)こと(-tio)、前を歩いて人を導くこと」がこの単語のコアの語源です。
※ 古代ローマ ~ ローマ帝国の公用語として普及した古代言語 
出典:weblio辞書 / 語源英和辞典
 さらに、この語は、ラテン語の「educare」(エデュカーレ:育てる、大きくする)と「educere」(エデュケーレ:引き出す)という二つの動詞を派生させています。
 この意味から、そもそも「Education」とは、知識を押し込むのではなく、個々の能力を最大限に伸ばすために行われるものとして捉えられています。

 イタリアの有名な彫刻家ミケランジェロは「どんな石の塊も内部に彫像を秘めている。それを発見するのが彫刻家の仕事だ」という言葉を残しています。つまり、「大理石を削って彫刻をするのではなく、大理石の中にある『何か』を探すために彫刻をする」という考え方です。
出典:名言大学

 そもそも「子どもの可能性」は、無限に広がっています。幼い頃は何でも興味を持って、将来は、医師、弁護士、パイロット、芸術家、プロスポーツ選手など、何にでもなれる可能性があります。
 しかし、ポジティブ思考の塊だったはずが、成長するにつれて、少しずつネガティブな思考が形成されていきます。大事なのは、その可能性の芽を摘まず、子どもの長所や興味があることを見極めて、潜在的な能力を引き出してあげることだと思います。

=/ 主体的な学び /=
 デジタル技術の発展で、社会で求められるスキルも大きく変化しています。この流れを踏まえて、授業のカリキュラムも、従来の「知識詰め込み型」から、主体性を育む「アクティブラーニング型(主体的・対話的で深い学び)」へと変化しました。

 では、「主体性」とはどのようなものでしょうか?
 主体性とは、「物事に進んで取り組む力」のことです。 主体性のある人は、自ら考えて行動することで経験値が高まり、成功体験を積み上げていくことができます。その結果、自分の行動が自信につながっていき、さらに積極的に行動できるという好循環が生まれてきます。

 主体性とよく似た言葉に「自主性」があります。主体性は「自分で決めたことを自分の責任のもとで行動すること」に対し、自主性は「他人が決めたことを率先して行動すること」という違いがあります。
 主体性は「自身の行動に責任がともなう」ことが含まれている一方、自主性には責任などの意味合いが含まれていません。

 そもそも、日本は「主体性に対する意識」が世界各国と比べて低いという結果が出ています。
 内閣府が2018年に計7カ国(日本、韓国、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、スウェーデン)の13~29歳を対象に行った意識調査では、日本は3項目とも7カ国中7位でした。
主体性に関する国際比較.png出典:(株)第一生命経済研究所 「主体性」を育む教育とは

=/ 主体性を育むために /=
 何か一つでも自信を持てるようになると、「自己肯定感」が高まります。自己肯定感が高まれば、比例するように主体性も高まり、学習に取り組む姿勢も変化してきます。
「自己肯定感の高い子どもの方が学力が高い傾向にある」ことが学習状況の調査結果でも示されています。
参考:「自己肯定感」と「自信」 ← 詳細はコチラから
 小さな成功体験の積み重ねこそが、個々の自信を育みます。自信は他人との比較ではなく、過去の自分との比較で培われます。

 当教室では、生徒一人ひとりの自信を育めるよう、授業の中に、生徒自らが判断・思考する機会を数多く設けております。