大学入試の近況
2024 年度入試の結果と特徴
2024 年度入試は、大学入学共通テスト受験者数が 491,914 人と、前年より 20,667 人減少しました(前 年も 17,786 人減少)。
既卒生は 3,422 人減少(前年は 5,143 人減少)と、コロナ以降減少が顕著でコロナ前 に 10 万人強いた既卒生が 2024 年度入試では 68,220 人と 4 年間で 30%以上減少するなど入試の倍率や難 易度を大きく変動させる要因になっています。
a.対前年志願者指数(大学入学共通テスト) 対前年志願者指数(前年を 100 とする)は 96 と大きく減少(前年も前々年に対して 95 と大きく減 少)。
コロナ前の 19 年度と比較すると 10%以上減少しています。
とりわけ既卒生の減少は顕著で、上 述の通りコロナ前から 30%以上減少しています。
b.対前年志願者指数(一般選抜) 対前年志願者指数(前年を 100 とする)は国立大学で 101、公立大学は 100。私立大学は 100 となり ました。
地域別で見ても比較的安定傾向にあるものの、国公立大学における北陸地方の志願者指数が 90 と昨年比で 10%減らしているところが特徴です。
出願直前の時期に発生した能登半島地震の影響で他 地域の受験生が志願を避けたことが原因と見られます。
私立大学の大学群別にみると、早慶上理が 102、GMARCH が 101、成成明國武が 109、日東駒専が 114、関関同立が 103、産近甲龍が 95 となっています。
成成明國武と日東駒専は 2 年連続の志願者増。
産近甲龍は昨年増加した揺り戻しと見られます。
c.学校推薦型選抜、総合型選抜の利用が継続して増加 学校推薦型選抜、総合型選抜の利用は年々増加しています。
2024 年度の対前年指数は国公立大学の学 校推薦型で 100、総合型は 106 となりました。
私立大学の学校推薦型は 98、総合型は 104 となりま した。
総合型の利用の増加が目立ちます。
推薦・総合型の利用は一般選抜よりも「早期の準備」が求め られます(学校の成績や英検などの級・スコア、課外活動実績などが求められるため)。
そういう意味 では「大学入試対策の早期化」が起きているといえます。